広州市の環境保護局は7日、「小型自動車向けの第6段階・エンジン大気汚染物質排出規制」(通称:「国6」)を通知。2019年1月1日の正式実施を予定し、パブリックコメント(意見公募手続)を開始した。広州市は、ガソリン車、軽油車を問わず、新たに購入する乗用車、市外から進入してきた重量3500kg未満の乗用車、商用車に「国6」基準を適用するとしている。すでにナンバープレートが取り付けられた既存の自動車は規制しない。
中国の環境当局が設定したスケジュールは、全国を対象に「国6a」を20年、さらに厳格な「国6b」を23年にそれぞれ実施し、全国的に「国6」を適用するという2段階方式を予告している。 「国6」は、「国5」(2018年1月1日から全国で完全適用)と比較し、「国6a」の基準では一酸化炭素の排出量を30%削減しなければならない。「国6b」の基準では排出量を「国5」と比較して一酸化炭素で50%、窒素酸化物で42%ずつ削減する必要がある。
広州市が今回定めたスケジュールは、国家目標のスケジュールを4年前倒して、「国6b」に直接移行する計画だ。すでに、公共交通機関については、2020年までに市内を走る合計約3万台の公共バスとタクシーを全て電気自動車に切り替えるという計画を発表している。また、公共駐車場やショッピングモール、オフィスビルなどに10万カ所の充電スポットを設置するなど、市民に電気自動車購入を後押しする政策も進めている。
広州市は、日系自動車メーカーの一大生産拠点だ。
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