夏になると日本人の食卓には「シソの葉」がよく登場する。青紫蘇の若葉は大葉と呼ばれ、スーパーで気軽に買えるほど身近なものだが、シソはヒマラヤや中国南部が原産地で、日本には中国から渡来し、古くから食用にされてきたものの、当の中国ではそうではないようだ。
中国メディアの快資訊は8日、シソに関する記事を掲載し、中国ではほとんど食べられていないのに、日本や韓国は中国から大量に輸入していると紹介した。

 記事は、中国におけるシソの扱いについて、道端にたくさん生えてはいるが見向きもされていない「野草」だと紹介。雑草程度にしか認識されていないようで、食用にできると聞くと多くの人が驚くという。一方、日本と韓国での消費量は多く、中国からも大量に輸入している。主に、日本では料理に使用し、韓国では焼き肉をまいて食べると紹介したが、食用の他にも薬用、食用油、香料、漬物、また化粧品など数多くの製品に利用されている。

 シソには、疲労を回復させ、胃酸の分泌を促すことで食欲増進に効果があると言われている。また、寿司や刺身によく大葉が添えられていることからも分かるように、防腐・殺菌作用があるため食中毒予防としても重宝されている。ほかにも貧血予防や血液をサラサラにするなど多くの効果が認められている。中国でも薬用としては古くから利用されてきたようだが、今では輸出するほどあるのに「野草」扱いされているのは残念なことだ。

 記事は、広東省のある地域では調味料として使われると紹介しており、コメント欄にも、広東省のほか、湖南省や広西省などでも使われるという情報が寄せられていて、一部地域では食されているようだ。とはいえ、「独特の味に感じられ、食べられたものではない」というコメントもあり、少なくともメジャーな食品ではないことがわかる。

 美味しくて栄養価が高く、食中毒予防にもなり、日本人の健康を守ってきてくれたシソ。
中国ではあまり食されていないというのは意外だが、最近の中国では健康ブームとなっており、このような記事を通してシソの栄養価や効果を知ると、食す人が増えるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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