子どもが他人から褒められたら親はうれしいものだが、子どもが「太っていている」との理由で褒められたらどう思うだろうか。これは、中国では子どもへの典型的な誉め言葉で、中国人にとって子どもが太っているのは良いことなのだという。
中国メディアの快資訊は11日、この感覚の違いが日本人の母親を困惑させているとする記事を掲載した。また、日本人からみて、中国人の母親は息苦しくも感じられるようだ。

 日本人・中国人ともに友人が多いという記事の中国人筆者は、双方の言い分を紹介している。日中両方の文化を理解していなければ、容易に誤解が生じるところだ。記事はまず、中国人は「太った子どもが大好き」なため、日本人の親子を困惑させ、怒らせることさえあると指摘。太っていて体が大きい子どもの母親は褒められ、太っていないと逆にやせ過ぎだと注意されてしまうからだ。日本の母親は普通、少しくらい太っていてもやせていても健康なら良いと思っていて、他人にとやかく言われるのを嫌がるようだと伝えた。

 さらに、感覚の違いは「冬に厚着をさせるかどうか」、「習い事は趣味か本気か」の問題にも表れるとしている。中国では子どもが寒い思いをするのを恐れ、雪だるまのように厚着させる傾向がある。そのため日本人の母親が中国で子どもを連れて出かけると、知らない人から薄着だと注意されてうんざりしてしまうそうだ。逆に日本人からしたら、厚着しすぎる子どもは「かわいそう」に感じるものだ。

 習い事も、日本人の感覚では「趣味」で、特に子どもにとっては遊びのようなものとらえているが、中国人の親は、子どもの習い事にも高い完成度を求める傾向にあるという。
中国の小学校は詰め込み教育で宿題も非常に多く、息の詰まるような毎日を送っている。そのうえ習い事まで全力では、疲れてしまってかわいそうだと思うのは日本人の感覚らしい。ある日本人の母親は、中国の親は子どもを愛しているのに子どもの気持ちを無視していると不満をあらわにし、中国では子どもだけでなく母親も追い込まれていると自身の観察を述べている。

 子どもの育て方を巡っては、文化の違いがあるのは当然だ。しかし、日本と比べると中国の子どもたちが生活面では過保護に、学業の面では厳しく育てられているというのがはっきりわかる。周りの大人も口を出してくるということを考えると、これは社会全体の問題ということになるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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