中国では歴史問題を理由に、日本人を今も憎む人がいることは広く知られている。だが、そんな中国人にとっても「尊敬すべき日本人」が存在するのだという。


 中国メディアの快資訊は22日、「中国の砂漠化を食い止め、緑化を行うために資産を投げ打った日本人がいる」と伝え、この日本人はすべての中国人にとって「唯一、敬服に値する日本人である」と主張した。

 中国の内陸部にはゴビ砂漠を始め、複数の砂漠が存在し、砂漠化の進行が世界的に問題となっているが、これは中国も例外ではない。記事は、中国では過去に大量の植物を植え、砂漠の緑化を行った日本人がいたと伝え、この人物は日本の農学者である遠山正瑛氏であると紹介した。

 続けて、遠山氏は1935年、若くして中国に渡り、中国の内陸部に広がる巨大な砂漠を訪れたと紹介。現地の砂漠では小規模ながらも農業が行われており、それを見た遠山氏は砂漠の緑化に取り組むことを決めたと指摘する一方、日中戦争の勃発によって遠山氏は日本に帰国せざるを得なかったが、1979年に再び砂漠の緑化に向けて訪中したと紹介した。

 さらに、72歳で再度訪中した遠山氏は中国の砂漠で農業を確立し、大量のポプラを植えて緑化を行ったと紹介。資金が尽きると、日本国内にあった自宅を売却してまで、中国の緑化に取り組んだと伝え、今では遠山氏が緑化した砂漠には森ができ、人が集まる観光地になったと紹介し、「砂漠の緑化の事例を学ぶために世界中から学者が訪れる場所になった」と伝えた。

 日本と中国には歴史問題や領土をめぐる対立は存在するものの、遠山氏は中国人にとってこうしたわだかまりすら超越し、「尊敬すべき日本人」であり、「唯一、敬服に値する日本人である」と伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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