貴重品が手元に戻ってきた中国人旅行客が体験談としてネット上で語っていることもあり、中国でも広く知られるようになったようだ。また、日本では2017年に全国で警察に届けられた落し物の現金は約177億円に達したことも、中国では驚きをもって報じられた。これだけ多額の現金が横領されずに届けられるというのは確かに驚きと言える。
中国メディアの快資訊は7日、中国では「日本人は現金を拾っても自分のものにしない」という話が広く知られており、これは日本人の民度が高いためだと言われていると紹介する一方、「日本人が遺失物を横領しないのは、決して民度が高いからではない」と主張する記事を掲載した。
記事は、「もともと『現金を拾っても自分のものにしない』という行為は中国伝統の美徳だった」としながらも、現代の中国ではこうした美徳は失われたと強調。一方で、日本では落し物を拾っても横領しない人が多いのは警察に届けられた現金の額を見ればわかることだとし、過去の中国に存在した美徳は日本に今も存在していることを紹介した。
一方、日本人が拾った現金を自分のものにしようとしないのは、「法律で遺失物横領罪や占有離脱物横領罪に問われるため」であり、警察に届け出て、持ち主に返還されると落し物を拾った拾得者は報労金を得る権利があるためだと主張。また、遺失物横領罪では罰則が定められていることを強調し、こうした法律が存在するゆえに日本人は現金を拾っても自分のものにしないのだと主張した。
遺失物横領罪や占有離脱物横領罪は世界中の多くの国に存在する法律であるゆえに、「現金を拾っても自分のものにしない」日本人が多いことの説明にはならない。実際にはやはり日本の教育や民度の高さが関わっているのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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