お金と時間に余裕がある人だけが行けるというイメージの強いクルーズ旅行だが、中国では家族や団体で旅行ができ、飛行機と違って移動中に自由に船内で行動できることや、荷物の移動も少なくて済むなどの理由から人気が高い。

 また、クルーズ船内に医者が駐在しているという安心感もあるだろう。
しかし、どんな旅行にも思わぬハプニングはつきものだ。中国メディアの快資訊は3日、クルーズ船内で高熱を出し、日本に緊急入院したという中国人の体験を紹介する記事を掲載した。日本の病院の良さを実感したという。

 記事の中国人筆者は、避暑を兼ねて妻や仲間と日本へのクルーズ旅行を楽しむことにしたという。乗船後、クルーズ旅行ならではの娯楽として女性はショッピング、男性はカジノとそれぞれ分かれて順調に旅を楽しんでいたと紹介している。しかし、夜中に妻が高熱を出して事態は一変、旅仲間が持っていた風邪薬を飲んでも良くならず、船内にも医者はいるものの手続きが面倒かつ高額で、そもそも言葉が通じなかったので点滴してもらうだけで大変だったそうだ。

 結局は長崎に寄港した際、救急車で病院へ行き入院することになったという。入院3日目に回復したそうだが、思いがけない経験から日本の「病院が細かいところまでよくできている」ことを知ったと感心している。院内を移動するのも、細かく書かれた地図が分かりやすく、廊下には行き先ごとに色別に分けられたテープを頼りに目的地までたどり着くことができる。また、中国のように家族がつきっきりで世話する必要もなく、病院側が食事の用意や髪を洗ったり切ったりまでしてくれた、と感動を伝えている。

 しかし、現金社会の日本ではキャッシュレスの支払いだとクレジットカードが必須で、支払いに苦労したと紹介。今回の経験を踏まえ、クルーズ旅行を計画している中国人に対し、クレジットカードと医療保険、天候に合わせた衣類や雨具、そして、酔い止めなどの薬は必需品であると紹介した。
また団体行動とはいえ、現地の言葉で助けを求められることと、大使館と警察に電話を掛けられるようにするなど万が一の時に備えた準備も必要だと強調した。

 ツアー旅行では特に安心しきってしまう傾向があるのだろう。今回は日本の病院のスムーズなサポートが光る形となったが、良い日本旅行の思い出を残すためにも、トラブルを最小限に防ぎ、楽しい旅行にしてもらいたいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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