「ただいま」という挨拶に対して、「お帰りなさい」と挨拶することは日本人にとってはごく当たり前のことで、違和感を覚える人はいないだろう。しかし、この習慣は中国にはなく、言葉の意味を中国語に訳すことは出来るが、家に帰って「ただいま」という中国人は多くはいない。


 それゆえ、中国人からするとこの習慣は不思議なものに感じられるようだ。中国メディアの今日頭条は19日、「日本人男性は帰宅すると大声で『ただいま』と言うのはなぜか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、「日本の多くの伝統的な文化は中国から伝えられたものが多く、歴史を遡れば日本が中国を『師匠』と仰いでいた時代もあった」と主張した。そして日本に伝わった後、独自の変化を遂げ、日本の文化や習慣となって根付いていったゆえに、「中国人にとって日本の文化は非常に身近だが、逆にまったく知らないものもある」と指摘した。

 例えば、「家庭に対する概念」を挙げ、古代中国では女性の地位は低く、主に家で家族の世話をし、男性が外で仕事をして家族を養っていたと主張。日本ではこうした家庭に対する伝統的な概念が保たれ、更に細かな文化や習慣が作り上げられていったと指摘し、今でも女性は結婚後に家事や育児を担っていると説明した。
一方、中国では時代と共に家庭に対する概念は変化し、子供がいても共働きする夫婦が一般的で、子供の世話は祖父母が行う家庭が多い。

 続けて「ただいま」と言う習慣についても、中国人からすると「中国にも無いわけではないが、比較的個々の自由で、日本のように毎日必ず言わなければならないわけではなく、生活習慣に根付いたあいさつではない」と紹介。それゆえ、「日本人の男性が帰宅時に必ず大声でただいまと言うのは、奥さんに自分の帰宅を気づかれないことを恐れているのではないか」と独自の分析をした。

 記事の主張を見ると、「ただいま」と言うのは日本人の結婚した男性だけの習慣と理解しているようだが、それだけ日本人にとって当たり前の習慣が中国には存在しないことを示していると言えるだろう。「ただいま」という習慣のない中国人に対し、「おかえり」と言って貰える嬉しさを説明したとして、果たしてどれほど理解してもらえるだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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