中国は自国の高速鉄道について、中国の技術力を世界に示す「名刺」のような存在だと主張している。インドネシアの高速鉄道プロジェクトも、中国は日本との激しい受注争いの末に勝ち取ったと主張しており、中国高速鉄道の実力に対する評価であると受け止めているようだ。


 しかし、2019年開業予定だったインドネシアの高速鉄道の開業が遅れることが必至となっていることについて、中国メディアの快資訊は24日、「インドネシアが最終的に下した選択は果たして賢いものだったのか」と改めて問いかける記事を掲載した。

 中国が受注したインドネシアの高速鉄道プロジェクトの進捗に遅れが生じているのには様々な要素が関係しているが、中国高速鉄道に対する国外の評価が高まっているなかで生じた遅れは、今後海外に技術を売りだしていくうえでは痛手となることが予想される。それゆえ記事は「インドネシアが、日本ではなく中国を選んだのは果たして正しかったのか」と改めて問いかけた。

 続けて、海外では「高速鉄道の安全性では、日本の方が圧倒的に優れている」といった声があることを紹介する一方、「インドネシアがより重視すべきは価格であった」という意見もあったと紹介。いくら高速鉄道が経済成長に必要なインフラと言えども、「それを利用する国民のことを考えるなら、運賃を安く抑えられる中国を選んだのは賢い選択であった」と主張。

 さらに、中国高速鉄道は、体格の大きい欧米人からも「飛行機よりもゆとりのある座席と快適な空間を実現している」と評価されていると伝え、インドネシアの選択は間違っていなかったと主張した。記事の主張からは若干の必死さが感じられるが、インドネシアの選択が正しかったかどうかは今後のプロジェクトの進展と、開通後の結果が明らかにしてくれることだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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