中国メディア・東方網は5日、中国にはこれまで男子100メートル走を10秒1以内で走った選手が3人しかいないのに対して、日本には12人もいるとし、「これで中国の短距離は日本より強いと言えるのか」とする記事を掲載した。

 記事は、「中国の男子100メートルは日本より強いだろうか。
蘇炳添(スー・ビンチャン)が9秒91で走り、謝震業(シエ・ジェンイエ)が9秒97を出したのに対し、日本は桐生祥秀の9秒98が最高で、山縣亮太も10秒ジャストがベストなのだから中国のほうが強いだろうという人がいる。確かに頂点の争いではそうかもしれない。しかし、男子100メートル全体のレベルを見ると、日本よりもかなり後れを取っているのだ」とした。

 そして、今年カタール・ドーハで行われる世界陸上男子100メートルの参加標準記録が10秒1であることを紹介したうえで、これまでに日中両国でこの記録を突破したことがある選手の数を比較。中国は蘇、謝、張培萌(ジャン・ペイモン)の3選手しかいないのに対して、日本は実に12人も存在することを指摘した。

 そのうえで、「日本の100メートル走の人材は中国よりも厚みがある。それがリレーでも日本が中国を抑えてメダルを獲得できる大きな原因でもあるのだ。中国は若手の現役選手がみんな10秒2程度のレベルにとどまっており、蘇や謝に続く選手が出ていないのだ。この問題を解決しなければ、中国男子は400メートルリレーで日本に負け続けることになる」と伝えている。

 「世代の断絶」というのはどのスポーツにおいても課題になることが多い事象だ。確かに選手層が厚ければその問題は解消できるが、個々の選手が目指したいのはやはり「頂点」だろう。男子100メートル走におけるアジアの頂点をめぐる争いでは中国に一歩リードされている日本の選手が、近い将来頂点を奪い返す日が来ることを期待したい。
(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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