日本の学校教育には中国には無い教育方針があり、教育は学力だけではないというのが日本の教育の特徴と言えるかもしれない。中国メディアの今日頭条は3日、日本の小学校に娘を通わせている中国人の観点から、日本の小学校教育を紹介する記事を掲載した。


 記事はまず、日本に対して「きれい、高い民度、団体意識」というイメージがあると紹介。自分の娘が日本の小学校に通うようになってから、中国の教育との違いを肌で感じ、日本がきれいで民度が高く団体意識が高い理由が分かったそうだ。

 たとえば「運動会」が中国とは違うと紹介。中国ではクラス対抗だが、日本では全学年の生徒を2つに分けて対抗する。そのため、負けても誰かのせいにする雰囲気にはならず、上級生と下級生との交流が生まれる利点もあると称賛した。これは集団登下校にも言えることだが、下級生の面倒を見ることで上級生には自然と責任感が生まれ、下級生の模範になろうとする気持ちが芽生えるようだと感心している。


 さらには、日本の小学校には「体育の時間」が多いとも紹介した。中国の小学校ではほとんどないプールの授業があるほか、持久走や冬に薄着で運動する時間が最初は可哀そうに感じたそうだ。しかしそのおかげで、筆者の子どもは風邪を引きにくくなったといい、さらに「忍耐力と意志力」も付くと称賛した。

 最後に、日本では「障がいを持つ子ども」が差別されないとも紹介。中国では健常者と同じ学校に通うこと自体考えられなかったという筆者。日本では学校行事に普通に参加し、身体に障がいを持つ子が他の子と同じように持久走に参加しているのを見たときは驚いたそうだが、蚊帳の外にされるどころか、全校生の声援を受けて完走したのは「忘れられない出来事」だったという。
音楽会には特別支援学級の子どもたちもそれぞれの形で全員が参加し、最後には割れんばかりの拍手を受けていたことにも感動した、と感想を述べている。

 運動会もそうだが、中国と違って日本の学校では、結果がすべてではなく最後まで頑張りぬくことを高く評価していると言える。この記事に対して、わずか1日で2000件以上のコメントが寄せられたことから、日本の教育が中国でも大きな関心を持たれていることが分かる。小学校の6年間は、その後の人生に大きな影響を与える時期であり、こうした教育は今後も続けていって欲しいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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