中国メディアの大洋網によれば、広州地下鉄APM(珠江新城新交通システム)線の広州塔站において9月9日より顔認証改札の運用が開始された。
顔認証改札を利用するには、チャットアプリ「微信」(ウィーチャット)内のミニプログラム「広州地鉄乗車碼」、もしくは、広州地下鉄アプリ上で実名登録し決済手段を紐付ければよい。改札で顔認証にかかる時間は0.5秒。現状ではわずかに待ち時間が発生するが、今後交通カードや切符の場合と同じ0.3秒にまで縮めることが目指されるという。
また、中国メディア東方網によれば、広州よりも一足先に顔認証改札が導入されている深?の地下鉄11号線において、60歳以上の高齢者が顔認証の登録を行った場合について運賃を無料とする実験が開始される。これにより新しいシステムを敬遠しがちな高齢者への普及が図られる。現在高齢者が運賃の割引を受ける場合には有人の改札で身分証明書を呈示する必要があるが、顔認証によれば乗客、地下鉄職員双方の手間が省略される。
QRコードを積極的に利用したことが中国でモバイル決済が急速に普及した理由のひとつだが、地下鉄のQRコード改札については、アプリの立ち上げに手間がかかり、QRコードを読み取ってからゲートが開くまでに時間がかかることなどから人気はいまひとつだ。今後はQRコード改札に代わって顔認証改札が急速に普及することになりそうだ。(編集担当:猶木縁一郎)(イメージ写真提供:123RF)
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