近年の訪日中国人は、必ずと言って良いほどドラッグストアを訪れる。中国では日本の医薬品が「神薬」として人気を博しており、自分用やお土産用に大量購入する旅行者もいるようだ。
中国ではネット上でも、「神薬」が高額で取引されており、いまだに中国でかなりの人気と信頼を得ていることが分かる。しかし、中国メディアの銭江晩報は25日、「日本の神薬に真剣になったら負け」と題する記事を掲載した。

 中国で「神薬」と称されているものには、目薬、消炎鎮痛薬、冷却シート、頭痛薬、便秘薬などがある。しかし記事は、中国人は日本の神薬を過信していると警告。例えば、最近ある中国の専門家が、日本の風邪薬の成分を見て「中国ではほとんど使用されていない成分も含まれている」との感想を述べたという。風邪の症状は様々で、症状に合った薬を処方すべきであり、余分な成分は副作用をもたらすと警告している。

 なぜ、このような薬が中国では「神薬」として人気になるのだろうか。記事によると、「利益とは切っても切れない関係だ」と分析。SNSを通して販売する「微商」と言われる人たちが効果を誇大に宣伝していると問題点を指摘した。そして、日本ではごく普通の安価な薬が中国では用途が誇大に伝わり幅広い目的でも使われていると指摘。例えば、一般的なリューマチ用クリームを、「糖尿病を治す神薬」として販売していたケースもあるそうだ。
 
 記事は結論として、「日本の神薬に熱中しすぎるな」と警告しているが、結局のところ「神薬」に問題があるというよりも、正しく使用しないユーザーや大げさな広告を出す売り手に問題があると言えるだろう。
中国ではネットなどで人気に火が付いた商品は、爆発的に売れる傾向がある。日本の医薬品が優れているのは事実であり、中国の消費者には、ぜひ理性的に購入し使用法を正しく守ってほしいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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