中国メディアの快資訊はこのほど、日本はアジアで最も発展した国であり、製造業の強さは中国でも広く認知されていると指摘する一方、日本は製造業だけでなく、農業の競争力も非常に高いと紹介し、「中国の農業が日本に追いつくには最低でも50年はかかる」と論じる記事を掲載した。
記事は、多くの中国人が「先進国」という言葉に対して抱くイメージといえば「豊かで、科学技術力が高い」というものだと指摘し、逆に発展途上国は「貧しいが、農業が強い」と勘違いしている中国人は多いと強調。日本はアジア随一の先進国であり、製造業の競争力は非常に高いが、同時に「農業も非常に発展していて、中国の農業よりもはるかに競争力が高い」のが現状であると指摘した。
続けて、中国の農業が日本の農業に追いつくには「50年はかかる」と主張している専門家もいると伝え、中国の農業が日本に劣っている点の1つ目として「農業従事者の収入」を挙げた。中国では農業で生計を立てるのが非常に難しく、2017年における中国の農業従事者の1人あたり可処分所得は1万3000元(20万1100円)ほどしかなく、日本の農業従事者の所得水準には到底及ばないのが現状だと指摘した。
さらに、中国の農業がお金にならないのは複数の要因によるとし、まず1つ目は「中国は土壌が悪すぎる」と主張。中国では様々な場所で土壌汚染が深刻化しているが、こうした汚染のほかにも長期にわたって「量」ばかりを追求し、大量の農薬を長期にわたって継続して使用してきたため土地が痩せてしまっていると指摘、質の高い農作物ができにくい土壌になってしまっていると指摘した。
また、中国では小規模な農地しか持たない農家が全体の97%を占めるという統計があるほか、今なお農作物の質よりも「生産量」を追い求め、日本のように農作物の美味しさや見た目などの「質」を追求する農家はほとんどいないと指摘。そのほか、中国には日本の農協のように農業従事者に技術支援を行ったり、販売支援を行ってくれるような組織もないと伝え、「農業従事者の考え方を徹底的に転換させ、支援を行う組織を全国に確立するには相当長い時間がかかる」ことを指摘し、中国の農業が日本の農業に追いつくには「50年はかかる」という主張はあながち間違ったものではないと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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