インドネシアにとって中国は最大の貿易パートナーであるためだが、その一方、鳴り物入りで始まったインドネシアにおける高速鉄道計画は一時中止になったようだ。中国メディアの金十数据は4日、インドネシア高速鉄道の建設が一時中断したことを伝える記事を掲載した。
記事は、インドネシアが東南アジア最大の経済体であり、インドネシア自身も2045年までに世界第5位の経済大国になることを目標にしているほど野心的であると紹介。しかし、貿易は中国に依存している面があり、中国との経済交流が新型コロナウイルスの影響で落ち込むと、インドネシアの2020年の経済成長率は19年の5.02%から4.7%に減少するとの見方があると記事は伝えた。そのため、インドネシアは対中輸出基準を急いで調整したのだという。
しかし、インドネシアのメディアによると、イントネシア交通部はジャカルタ高速鉄道プロジェクトを3月2日から工事を14日間停止し、再び評価し直すことを発表したという。インドネシア側によると、建設による交通渋滞や工事現場の環境が作業員の健康に悪影響となっているなどの原因があるというが、記事は「高速鉄道建設は中国とインドネシアにとって重要な経済的意義があり、交通が発達していないため多くの問題を抱えているインドネシアにとっては重要なプロジェクトである」と指摘。突然の工事中断はインドネシアにとって大きな損失となるだろうと結んでいる。
インドネシア高速鉄道は、日本と中国が受注獲得を争い、最終的に中国が受注していたが、ここに来て建設計画が頓挫する可能性が出てきたのかもしれない。
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