戦後の日本の製造業は、安かろう悪かろうと言われて薄利多売だったが、今では品質で追随を許さないハイエンド製品を得意とするようになった。中国メディアの百家号は12日、日本の製造業がドイツと肩を並んで世界トップになった理由について、「匠の精神以外に3つの要因がある」と主張する記事を掲載した。
中国はもちろん、現時点では米国でさえ真似できないと称賛している。

 日本の製造業がここまで強くなった理由として記事は、1つには「製造業の心臓」、つまり、「教育」が関係していると分析している。中国では教育というと学歴の高さを指すが、ここで言う教育とは大学進学率のことではなく、「技術ある人材を教育すること」だという。日本では早くから教育を重視しており、江戸時代にはすでに全国に寺小屋があって「驚異的な識字率」をたたき出しており、蘭学を通じて世界最先端の医療を学んでいた国だと称賛している。

 2つ目は、「保守的」であると指摘。保守的であることこそが最大のイノベーションだとしている。
これは、中国では地味で好まれない製造業が日本では高く評価されていることに示されていると分析。日本の製造業は収入も社会的地位も決して低くはなく、安心して仕事できる環境が整っているのだという。長く働く人が多いので、皆が経験を積んで熟練工になり、日本でしか作れない多くの精密部品が生産されているとした。

 3つ目は「学び方の違い」をあげている。日本は、中国からは文化を学び、ドイツからは製造業を学び、英国からは政治を、米国からは経済や金融を学ぶというように、各国からその国の得意とする分野を謙虚に学ぶ姿勢があり、しかも「教師を超える」まで極めていると伝えた。

 記事は、日本人はこつこつと地味に、時にはばかばかしいほどまじめに製造業を極めてきたと称賛。
中国では日本の「失われた20年」がよく引き合いに出されるが、実際には製造業が衰えてはおらず、今でも高いレベルの技術を保っている。日本の製造業はこれからも日本でしか作れないものを作り、発展し続けていくことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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