中国では近年、日本のような「匠の精神」を磨くことが必要だと叫ばれるようになっている。多くの中国人が注目する匠の精神は、日本ではどのように培われているのだろうか。
中国メディアの快資訊はこのほど、日本では小学生の頃から匠の精神を教えていると紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本の自動車メーカーが開催している小学生向けの体験教室を紹介。自動車の整備工場で整備士の説明などを聞きながら、エンジンルームを見たり、リフトアップした自動車を一緒に点検したり、タイヤを外してみたりなどを体験するという教室だ。記事は体験教室の写真を掲載し、紹介しているが、参加した子どもたちの顔を見ると「楽しそうだが、同時に真剣な眼差し」で取り組んでいるのが分かる。

 こうしたイベントを企業が行っている理由について記事は、「日本にとって、人材のレベルが低下することが最も恐ろしいことだからだ」と分析。企業自身がこの面で強い危機感を持っているので、高い競争力を維持するために子どものころから匠の精神を培うための活動を行っているのだろうと分析した。

 日本では記事が紹介するような企業による体験教室のほかにも、子どもが楽しみながら社会のしくみが学べるキッザニアのような施設もあり、幼いうちから興味を持てる仕事が探せるようになっていると言えるだろう。

 こうした取り組みは中国ではほとんど見られず、ひたすら勉強漬けになっている子どもたちが多い。匠の精神を培いたいのであれば、中国も日本に倣って子どものころから仕事に興味を持たせる工夫が必要なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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