記事は、海上自衛隊で就役している護衛艦の多くは優れた対潜能力を持っており、特に「ひゅうが」、「いせ」、「いずも」、「かが」のヘリコプター搭載護衛艦は対潜能力に長けていると紹介。
そして、海上自衛隊が対潜、機雷除去の強化に特に力を入れてきた理由として、歴史的な教訓を挙げた。日本は第2次世界大戦で半数以上の軍艦を米軍の潜水艦によって撃沈された苦い経験を持っているほか、当時米国の潜水艦が日本本土から植民地各地への物資供給路を徹底的に寸断したことで日本の戦闘能力が著しく低下したと解説。その背景には、当時の日本の駆逐艦が砲撃や魚雷攻撃を重視する一方で防空、対潜能力が低いという弱点を抱えていたことがあるとした。
また、冷戦時代にはソ連が膨大な潜水艦部隊を保有していたこともあり、米国の支援の下で大量の先進的な対潜設備を導入する必要があったという、戦後の日米同盟関係下における作戦上の理由もあると指摘。ソ連が崩壊すると今度は中国が潜水艦部隊を強化し始めたほか、韓国や北朝鮮も優れた潜水艦部隊を持っているため、日本は現在に至るまで対潜能力の強化を続けているのだと伝えている。
さらに、日本は攻撃性のある兵器の保有が大きく制限されており、米国の言うことを聞く中で自国の軍備力を強化せざるを得なかったとし、米海軍が遠洋攻撃を重視していたことから、これに従う形で対潜、機雷除去能力を高めてきたという背景もあると論じた。
記事はその上で、日本が近年潜水艦部隊を重視しており、毎年のように新しい潜水艦を進水、就役させており、今年3月には世界初のリチウムイオン電池搭載の通常動力型潜水艦「おうりゅう」も就役したことに言及。「潜水艦に抗う最も有効な手段は、潜水艦に他ならない」とし、新しい潜水艦が続々就役することにより、海上自衛隊の対潜能力がさらに高まることは間違いないと伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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