中国では一流経営者に関する書籍が人気だが、日本人経営者の著書も例外ではない。中国メディアの快資訊は21日、稲盛和夫氏を紹介する記事を掲載した。
「アリババ創業者のジャック・マー馬雲)氏も敬服している」と伝えている。

 稲盛氏は、京セラや第二電電(現KDDI)の創業者で、日本航空(JAL)を再建したことでも知られている。記事は、これらは京セラやKDDIは日本を代表する企業だと紹介し、稲盛氏を「マー氏も尊敬する日本で活躍する有能な経営者」として紹介している。

 では、なぜ中国人は、これほど稲盛氏に心酔しているのだろうか。記事は、同氏の名言が中国人の心を打っていると紹介した。例えば、「仕事は修行」、「全力で頑張っている人に、神は知恵とインスピレーションを与えてくれる」といったもので、記事はまさに「匠の精神だ」と称賛している。

 また、還暦を過ぎてから出家するほど精神面の満足を求めるところや、京セラが創業当時資金もあまりなく、従業員28名と少人数でスタートしたという経歴も、マー氏と重なる部分が多いと指摘している。

 記事は、稲盛氏の魅力をひとことで言えば「利他的だから」とまとめている。一人ひとりが利他的になれば、周りを幸せにし、その延長で社会が幸せになり、国も、そして世界まで幸せにできると結んだ。中国ではこうした精神論が人の心をつかむ傾向にあるようだ。また小さなベンチャー企業が世界的な大企業に成長するサクセスストーリーも好まれる傾向があるため、稲盛氏はこれからも中国で尊敬を集め続けていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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