2020年は日本から受賞者が出なかったが、日本はこの20年ほど毎年のようにノーベル賞受賞者を輩出してきた。中国は近年教育に力を入れ、教育水準も高くなっているが、なぜノーベル賞の受賞者はほとんどいないのだろうか。
中国メディアの快資訊は2日、ノーベル賞受賞者の多い日本では「中国の学校が見落としがちな、あることをしている」と紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、ノーベル賞を受賞することがいかに名誉あることかを力説。ノーベル賞は、ダイナマイトの発明者として知られるスウェーデン人、アルフレッド・ノーベルの遺言により始まったもので、人類のために貢献をした人に贈られているものだ。記事は、1人目の受賞者はX線を発見したビルヘルム・レントゲン氏で、他にもアルベルト・アインシュタインや、キュリー夫人など過去の偉人が受賞していると伝えた。

 これだけ名誉ある賞を日本人はどれだけ受賞し認められているのだろうか。記事は、「日本人の受賞者数は、スウェーデン人と同じくらい」と紹介。ノーベルの故郷・スウェーデンと同程度というのはかなりのものであり、アジアでこれだけ受賞しているのは日本だけだ。

 記事はその理由を、日本人受賞者の言葉を引用しながら「子どもたちが自然に親しむ環境がある」と紹介。実際、日本のノーベル賞受賞者の多くが、子どものころ自然に親しむことで、科学に興味を持つようになっている。これに対して、中国は科学をカリキュラムに入れてはいるものの、子どもたちが興味を持つような方法ではなく、科学の授業は印象が薄くなっていると日本との違いを指摘した。

 中国の子どもたちは、試験で良い点数を取るようにプレッシャーがかけられ、日本のように楽しみながら科学に親しむ機会が少ないのかもしれない。とはいえ最近は日本でも、子どもたちが外で遊ぶ機会は減っていると言われる。
今後も中国の学校では見落とされがちなこの学習方法を大切にしていきたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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