中国で連日のように放送されてきた抗日ドラマ。日本に蹂躙された悔しさを忘れないため、という建前があるようだが、最近ではあまりにもでたらめなドラマが増え過ぎて質の低いものは規制されるようになっている。
中国メディアの快資訊は11日、抗日ドラマが史実をゆがめている、と苦言を呈する記事を掲載した。

 記事はまず、最近の抗日ドラマは質がまちまちで、「誤解を与えるものが多い」と紹介。まじめな歴史問題を娯楽化し、史実からあまりにかけ離れているので、それを見て信じてしまう子どもたちが出てくるのが心配だと指摘している。

 トンデモドラマには、「旧日本兵を頭の弱い集団」として描いているものが多いという。実際の抗日の英雄は死を恐れないという特徴があったが、抗日ドラマでは往々にして、「主役は絶対に死なない」のがお決まりのパターンで、「銃で撃たれても死なない」そうだ。

 さらには、旧日本兵が村に入ってくるとき、村人の抵抗にあって退散するシーンがよくあるそうだが、これも史実と違うとの指摘もしている。かつて旧日本兵と戦った元中国兵のなかには、「抗日ドラマは見ないことにしている」という人もいるそうだ。抗日ドラマはエンターテインメント化しているが、中国の老兵は「旧日本兵は抗日ドラマの1万倍は怖かった」と述べているという。

 近年は手刀で旧日本兵を切り裂いたり、手榴弾で戦闘機を撃ち落とす描写がある抗日ドラマが批判の対象となったが、質の低下によって抗日ドラマには中国国内でも疑問の声が噴出しているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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