中国のポータルサイト・百度に30日、日本の電力開発の発展を「中国の電力建設の恩人」として紹介する記事が掲載された。

 記事は、1949年の中華人民共和国建国後、東北地方の電力ネットワークが中国全土の発電を支える柱となったとした上で、そこには建国以前の日本による「消し去ることのできない作用」があったのだと紹介した。


 そして、隣国の日本では封建社会を抜け出して急速な近代化を実現した明治期に電力開発も大いに発展したとし、1880年代には日本で初めての電灯が東京にお目見えすると、それから10年ほどの時間で日本国内に複数の大型発電所が作られ、至る場所で電灯を見かけるようになっていったと説明。「このスピード感は、当時の中国には間違いなく追いつけなかった」と評している。

 また、1910年代の第1次世界大戦期には日本の電力網はすでに全国的に普及しており、中国の1970~80年代の水準に達していたと紹介。当時の日本ではほとんどの家で電灯が利用され、ラジオやエレベーター、そして電車も普及するなど、近代的な生活が実現されていたと伝えた。

 一方で、1920年代後半以降は不景気により日本国内で大陸進出の動きが積極的にみられるようになり、満州事変以降日本は中国東北部の開拓に全力を注ぎ始めたとした。その際、多くの中国人が「血の代価」を支払ったと伝える一方で、「中国の電力発展を語るうえではこの件に触れないわけにはいかないのだ」とし、当時の日本による中国東北部での電力インフラ構築が、その後の中国の発展に大きな役割を果たしたとの認識を示した。
(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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