数千年にわたる悠久の歴史を誇る中国。欧州には王室が残る国が多くあり、日本にも皇室が存在するが、様々な王朝と数々の皇帝が存在した中国には現在、王室のようなものは存在しない。
これはなぜなのだろうか。中国メディアの快資訊はこのほど、この理由について分析する記事を掲載した。3つの理由が考えられるという。

 その1つが「宗教」だ。日本には神道があり、欧州にはキリスト教があるが、いずれも王室と宗教が密接に関係しているという共通点があると分析。この点、中国には道教や仏教があるとはいえ信者は多くなく、実務や実用性を重んじる中国では「王侯将相寧んぞ種あらんや(王や宰相は血筋ではなく、才能や努力によってなるもの)」という考えが強かったと説明した。

 2つ目は「血統主義を認めない」こと。伝統的な儒教は君主への忠誠を強調しているが、血統上の制限はないと指摘。この点、血縁や血統を重んじる国とは大きく異なっていると主張した。

 また3つ目は「民族的要因」で、中国最後の王朝である清王朝は満洲族によって建てられた王朝だったと紹介。中国は56もの民族が存在する多民族国家であり、どの王朝でも「支配される民族」というものが存在してしまうがゆえに、すべての民族の支持を得られにくい環境があったと指摘した。

 現在、国連に加盟している国の数は193カ国にのぼるが、王室が存在する国は世界で30にも満たないとされるため、日本や英国のように皇室や王室が残っている国の方がむしろ少数派なのが現状だ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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