毎年、終戦記念日には多くの人が参拝に訪れる靖国神社。特に閣僚の参拝に対して中国や韓国は強く反発するが、一般市民はなぜ参拝に訪れるのだろうか。
中国メディアの快資訊は12月31日、靖国神社へ参拝に訪れた日本人へのインタビューを紹介する記事を掲載した。

 記事の中国人が最初にインタビューしたのは、鳥居の近くでしばらくたたずんでいた日本人男性だ。毎年、靖国神社に来るのは「父親に会い、母親がまだ健在だと報告するため」だという。靖国神社の戦死者名簿に父親の名前が記載されているので、父親の魂はここにあると信じて訪れていると語った。

 2人目は、ベンチで休んでいた高齢の女性。話を聞いてみると、この女性は中国東北部から日本に戻った戦争孤児で、ソ連軍が侵攻してきたときに父親が殺され、後に母親も連れ去られてしまったそうだ。叔父と共に日本に帰ることができたというこの女性は、動ける限り毎年靖国神社に来ると述べている。

 3人目は旧日本軍の軍服を着た高齢男性。この男性の父親は陸軍の将校だったそうで、済南市で中国軍に投降したという。この父親は亡くなる前に男性に対し、毎年この軍服を着て靖国神社へ行くよう求めたそうだ。なぜなら、父親は出撃前にみんなと「靖国で会おう」と約束したからだと説明した。
 
 4人目にインタビューしたのは若い女性だ。
この女性は参拝理由について「日本の未来のため」と答えたという。詳しく聞いてみると、自然災害や原発事故、悪化する経済、領土をめぐる問題など日本は問題山積で、「今夜にも日本は沈没」してもおかしくないと考えているそうだ。それで、当時国のために命を投げうった英霊たちなら、日本の復興に力を与えてくれると思って来たと述べている。

 このように、靖国神社に参拝に訪れる人には様々な理由があるようだが、多くの人に共通しているのは「慰霊」のためと言えるだろう。中国では靖国神社を参拝することは「軍事的野心の表れ」などとして批判する人がいるが、実際にはこのような気持ちで慰霊のために訪れている日本人が多いはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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