年々増加を続け、年間訪問客が1000万人に迫る勢いだった訪日中国人。新型コロナ前は地方都市にも徐々にインバウンドの恩恵が広がりつつあったが、やはり人気の高い都市は不動だったようだ。
2019年に中国の大手検索サイト・百度が発表した「訪日中国人が最も検索した観光キーワード」の都道府県ランキングでは、1位が北海道、2位が東京、3位が京都だった。

 中国メディアの快資訊は22日、「日本に来ると、日本人がどれだけ中国文化を愛しているかが分かる」と紹介する記事を掲載した。記事の中国人筆者は個人的に京都が大好きだそうで、「観光地の京都では日本語ができなくても困らず、古い建物は昔の中国を思わせる」と魅力を伝えている。

 中国人にとって、日本旅行の敷居を格段に引き下げているのは、間違いなく「漢字」だろう。漢字さえ読めれば、電車などの乗り物に乗ることができ、目的地まで自力で行くことができる。中国人筆者は、京都は観光地なので乗り物に乗ると中国語など外国語でアナウンスが流れたり表示されたりする、と旅行者に親切なことを伝えた。それに、中国と違って地図が正確で、移動がスムーズだという。

 京都の寺に、中国の影響を感じるのも中国人に受けているようだ。京都の寺巡りをしていると親近感がわき、当時の日本がいかに中国文化を尊敬して学ぼうとしていたかが分かる、と嬉しそうに伝えた。特に「金閣寺」の人気は非常に高いが、中国人筆者も、「比率が完璧で、唯一無二の美しさ」と絶賛している。実際、金閣寺を南側から見ると黄金比になると言われており、「完璧な比率」という賛辞は正しいようだ。

 日本旅行の魅力にすっかりはまってしまった中国人は少なくない。
リピーターの割合は高いと言われ、コロナ禍で来日が叶わない今、いつか再開される時を楽しみに旅行の計画を練っている人もいることだろう。その時には、京都などを訪問して「日本の中国文化への愛」を感じて欲しいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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