1964年に開業した新幹線は世界初の高速鉄道であり、「元祖」と呼べる存在だ。中国では新幹線の安全神話はよく知られているが、中国メディアの快資訊は1日、「安全神話を持つはずの新幹線の海外輸出が順調でない理由」を分析する記事を掲載した。


 記事はまず、新幹線は海外で評価が非常に高いと紹介。中国でも新幹線の「安全神話」が広く知られているほか、中国高速鉄道には日本の新幹線技術も使われている。記事は、新幹線が長年無事故なのは「日本人の仕事に対するまじめな態度」のおかげだと称賛している。「だから日本の新幹線は半世紀経っても完ぺきに運行できるのだ」と伝えている。

 ではなぜそれほど「完璧」な新幹線の輸出はあまり順調でないのだろう。輸出競争で日本を何度も妨害した形になった中国から言われるのは皮肉な感じがするが、記事は2つの理由を分析している。1つ目の理由として「時間どおりに運行する重要性が理解されない」など、「新幹線の良さが十分に理解されていない」ことを挙げた。精度の高い運行が可能な日本の新幹線システムは、時間に厳格な日本でしか通用しないと主張した。

 さらに2つ目として、「新幹線の建設コストの高さ」も理由であると主張。安全を優先する新幹線の技術は「在来線のレールと共用するのではなく、新たな線路を作らなければならない」ので、それだけのコストをかけられる国は多くないとした。

 記事は、新幹線システムは「安全神話」により高く評価されているが、その良さが仇となっていると言いたいようだ。「この状況を打開したいなら、他国の実情に合ったシステムとして輸出をするしかない」と主張している。
安全性よりコスト優先で受注を勝ち取ってきた中国が正しいと言いたいのかもしれないが、新幹線が安全面で妥協することは、今後もないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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