中国では残らなかった文化のなかには日本で今も残されているものがある。また文化だけでなく、中国で評価されなかった「才能ある人物」も、日本では大切にされた過去があるという。
中国メディアの快資訊は「中国国内では大切にされなかった中国人が、日本では神様のような扱いを受けた」と紹介する記事を掲載した。

 記事によると、この中国人は中国では大切にされるどころか命を狙われていた人物だったが、日本に来ると「神様のように崇められ、最後は手厚く埋葬された」という。それは明の時代の儒学者「朱舜水(しゅしゅんすい)」だ。中国では朱之瑜(しゅしゆ)として知られている。明が滅びて清朝が成立したのち、明王朝復興運動に尽力したが失敗し、日本に亡命した人物だ。

 日本に亡命後、朱舜水は徳川光圀に招かれ、水戸学に大きな影響を与えることになった。記事は、日本には強いものを認めて崇める文化があるので、舜水の母国の評価とは関係なく本人の能力を高く評価し、師と仰いで儒学の教えを乞ったと伝えた。

 そればかりか、朱舜水が83歳で没すると日本人は彼を手厚く葬ったと紹介。茨城県常陸太田市にある徳川家墓所に葬られたようだ。徳川一族以外で葬られている唯一の人物とみられており、朱舜水がいかに徳川光圀に高く評価されたかを物語っている。

 記事は、日本には良いものは良いと認める器量があると称賛している。明末清初の時期には、朱舜水以外にも多くの文人が日本に渡り、大名家の招聘を受けたとされている。
積極的に他から教えを乞う日本の姿勢は、清にはなかったものであり、日本を発展させる一助になったと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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