近年、学校で愛国心教育を強化している中国。中国における「愛国」とは「愛党」(共産党を愛する)と同義語とも言えるが、そんな中国からすると日本人は「愛国心」がないと映るようだ。
中国メディアの快資訊はこのほど、日本人が愛国についてあまり語らない理由を分析する記事を掲載した。

 記事が挙げた1つ目の理由は「多様な価値観」が広がっていることだという。これは、日本国内の「知識層」の影響が大きいと分析。日本では「国家」や「民族」などの概念を軽蔑する風潮があるとし、「国家」や「民族」を語ることはナショナリズムとして受け止められる風潮もあるとした。

 2つ目の理由は、「日本は正式に過去の戦争について反省していないこと」だと主張。このため、戦争について語る時は「戦争を始めることは過ちである」との考えではなく、「なぜ戦争で負けたか」ばかり考えるという。こうした「過ちを認めない」国の態度は、国民には「悪」と映り、戦前の文化や価値観のすべてに疑念を抱かせる結果になると分析した。こうした環境の中で愛国を求めるのは困難だと説明している。

 3つ目の理由は、「米国の影響」で、戦後の米国による占領政策では、「日本」という概念を弱め、戦前のような熱狂的な民族感情を打ち消すようにしてきたと指摘。このため、愛国主義的な感情が薄れていったという。

 愛国心教育に力を入れている中国からすると、日本の状況は理解に苦しむようだ。とはいえ、中国では外国製品を排除して自国製品を購入することだったり、「愛国無罪」を盾に自身の言動を正当化することも「愛国」として捉えられる傾向もあるのも事実だ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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