中国もある程度大きな都市なら公共交通機関が発展していて、地下鉄や高速鉄道、公共バスや高速バスなど、目的地や料金、移動時間に応じて利用者には複数の選択肢が存在する。しかし、こうした乗り物に乗る前には必ず荷物検査を受けなければならず、海外からの旅行客に不評なのも事実だ。
中国メディアの快資訊は23日、日本や韓国では荷物検査は行われていないとしながらも、「中国では荷物検査は絶対に必要だ」と主張する記事を掲載した。

 中国では公共交通機関を利用するうえで荷物検査を受けるのは必須になっている。「荷物検査があるおかげで安全が守られている」と肯定的に捉える中国人は多いが、外国人にとってはそうではない。記事は、日本や韓国、欧州など荷物検査が行われていない国から訪中した外国人からは、「中国の荷物検査は気分が悪い」、「人権侵害だ」、「厳しすぎる」など散々な言われようだと愚痴をこぼした。実際、荷物をX線に通し、多数の監視カメラと係員に監視されながらボディチェックを受けるのは快適なものではない。

 では、外国人は中国の荷物検査の必要性についてどう感じているのだろうか。
記事は、「治安が良ければ荷物検査など必要ない。韓国にはそんな検査はない」と胸を張った韓国人のコメントを紹介。また、ある西洋人は「中国は人口が多いので、荷物検査で働き口を増やし、就業率を上げたいのだろう」と主張していると心外そうに伝えている。

 記事はこうした外国人の意見に反論。荷物検査の行われていない国では「しょっちゅう事件が起きている」と主張した。荷物検査を導入すればコストがかかると認めつつも、安全には代えられないとしており、「安全第一」のためには、どんなに手間とコストがかかっても荷物検査は絶対に必要だと論じている。


 だが、これはつまりそれだけ中国の「治安」が悪いからと言えるだろう。また、荷物検査が導入されるきっかけになったのは、乗客が持ち込んだ紙雷管(しらいかん)が発火して多数の死者を出した事故にあったようだ。当時は業者が花火や火薬を列車で運ぶのが常態化していたと言われており、民度の問題も関係していたのかもしれない。一番良いのは、利用者一人ひとりがマナーを守り、荷物検査が必要ない状態にすることではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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