戦後に急速な経済復興を果たした日本は、これまで積極的に「対外援助」を実施してきた。これには政府開発援助(ODA)やアジア開発銀行(ADB)を通した援助も含まれ、日本は中国にも莫大な援助を提供してきた。
中国メディアの快資訊はこのほど、なぜ日本は対外援助にこれほど積極的なのかと問いかけ、その理由について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、日本は様々な国に対して気前よく支援を行っていると指摘し、その様はまるで「散財する子ども」のようだと主張しつつ、対外援助は日本が発明した方法ではなく、早くも第一次世界大戦時には、米国が欧州への経済的な援助を行っていたと紹介。第二次世界大戦後はマーシャルプランによって米国は再び欧州を援助しており、米国を中心とした経済システムを作り上げたと分析した。それで、日本は米国の方法を「真似ただけ」だと主張。米国のように国際的な経済システムを構築することはできないが、日本文化の発信や日本企業の進出に役立ったと論じた。

 また、敗戦国である日本は多くの分野で制限を受けており、国際的な影響力という点で限界があったと分析。しかし、対外援助によって日本は良好なイメージを作ることができ、国際的な影響力を高めることに成功したと説明した。

 それで記事は、日本は対外援助によって外国の経済発展を助け、人材育成にも寄与したが、それは同時に日本の利益にもなったと分析。日本の国際的な地位を向上させ、日本企業に大きな市場をもたらし、育成した人材は日本企業で働いてもらうなど、国や企業にも大きな利益があったのだと指摘した。そのため、日本の対外援助は「慈善でもなく、過去の行いを申し訳なく思っているからでもなく、日本の利益を追求した結果だ」と主張した。
 
 確かに、海外援助には多くのメリットがあるのは事実だ。しかし、日本も戦後の復興に際して海外から多くの援助を受けたことで発展できたともいえ、その痛みを知っているからこそ、他国への援助に積極的になれるとも言えるのではないだろうか。
また日本は中国にも莫大な援助を提供しているにもかかわらず、そうした点に対する感謝はなく、利益やメリットという点ばかり強調しているのは大変残念だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


【関連記事】
初めて訪日した中国人が「日本は恐ろしい」と感じる理由=中国
なぜだ! 日本はなぜ強大な軍事力を持つ中国を「恐れない」のか=中国
何でも模倣する中国が「これだけは模倣できない!」と匙を投げる日本製品
日本のパンダはなぜ「中国と違って、くっきりときれいな白黒」なのか=中国
日本の護衛艦「もがみ」の能力は高い! 「軍事的野心」に警戒せよ=中国
編集部おすすめ