新幹線と中国高速鉄道を何かと比較する中国人は多いが、高速鉄道が存在するのは日本と中国だけではない。韓国にも2004年に営業運転を開始した高速鉄道「KTX」が存在する。
KTXはフランスの高速鉄道の技術が導入されており、日本や中国の高速鉄道とは様々な違いが存在する。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、韓国で暮らす中国人による動画を配信し、韓国の高速鉄道「KTX」と中国高速鉄道の違いについて紹介している。

 この中国人配信者はまず、韓国の主要ターミナル駅の1つであり、KTXの発着駅でもあるソウル駅構内の様子を動画を通じて視聴者に紹介している。配信者は「ソウル駅はまるで空港のようだ」と表現しているが、中国高速鉄道の駅との最も大きな違いとして「韓国の高速鉄道駅はセキュリティーチェックがない」という点を挙げている。中国は地下鉄などでも手荷物検査などのセキュリティーチェックが行われているため、高速鉄道であるKTXに乗る前でもセキュリティーチェックがないという点は中国人からすれば意外なのだろう。

 続いて配信者はKTXの乗車ホームに進み、「2004年の営業開始ということもあって、ホームの佇まいに少し古さを感じる」と指摘した後に車内に乗り込んだ。座席は左右共に2列シートだったため、一見すると中国高速鉄道の車内よりも広く感じたという。確かに中国高速鉄道の一般車両の座席は通路を挟んで2列シートと3列シートという構造が多く見られる。

 広く感じたはずのKTXだったが、実際に座席に座ってみると、前席との間隔がかなり狭いため足がとても窮屈に感じたという。また背もたれの角度も大きく調整することができなかったそうだ。さらに、配信者の席は列車の進行方向とは反対の方を向いているのに座席を回転させる機能がないため、列車が後ろ向きに走っているように感じ、「座り心地は良くなかった」と指摘している。KTXの新型車両は座席を回転させられるようになっているが、古い車両の場合は固定式の座席が存在するため、配信者が乗った車両は新型ではなかったようだ。


 動画には中国人ネットユーザーから様々なコメントが寄せられているが、最も多く見られたのは「速度」に関する意見だ。中国高速鉄道は一部路線で営業時速350キロを達成し、世界一となっており、それだけにKTXの走行速度が気になった中国人が多かったようだ。現時点でKTXの最高営業時速は中国高速鉄道を上回るものではないが、新型車両などの導入を通じて営業時速を引き上げようとする動きはあるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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