「サントリー天然水」ラベル刷新 “冷涼で澄みきった水”在宅の息苦しさに開放感
「なくてはならない存在に」と語る平岡雅文課長(サントリー食品インターナショナル)
サントリー食品インターナショナルは6日、「サントリー天然水」2ℓのラベルを刷新し「サントリー天然水」ブランドの独自価値である「雪解け水のような冷涼で澄み切ったおいしさ」をアピールしていく。

現行デザインは白をベースカラーにした生活になじむことを意識したものとなっている。


ブランドが成長を続け2ℓも「生活にだいぶ浸透してきた」(平岡雅文ジャパン事業本部ブランド開発事業部課長)ことからパーソナルサイズと同じ水色を基調としたデザインに一新する。

この刷新にはコロナ禍による閉塞感が影響。「非常に忙しい都会生活に疲れているところに『人間性の回復』という言葉でブランドの価値を定めていたが、少し在宅が増えて、こもっていることへの息苦しさに変わってきている。これに対し『サントリー天然水』ブランドとして開放感や気持ちよさが大事になってくる」と判断し刷新へと踏み切った。

災害時を見据え安定供給体制も強化する。第4の水源となる長野県大町市で新工場が稼働し北アルプスの水源商品が発売予定であるほか、これまで別商品扱いであった南アルプス・阿蘇・奥大山の各水源の商品を南アルプスにあわせてJANコードを統一し「サントリー天然水」の商品名で発売する。
これにより「万が一、災害が発生した際は、全国を対象にスムーズな供給が実現できる」という。

「サントリー天然水」ブランドは、1991年3月6日に2ℓが誕生し今年で30周年を迎え、「ブランド独自の価値強化」と「人の営み(生きること)に寄り添うこと」をテーマに掲げる。

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「なくてはならない存在に」と語る平岡雅文課長(サントリー食品インターナショナル) 2ℓラベルの刷新は「ブランド独自の価値強化」のテーマにのっとったもので、「人の営み(生きること)に寄り添うこと」については「飲用価値にとどまらず、これまで以上にお客さまにとって『なくてはならない存在』になることを目指していく」。

この考えの下、5年ぶりの新ヒロインとして女優の石橋静河さんを起用した新CMを5日から放映している。「ヒロインを中心に生活される方々が水を飲むことで心があらわれる姿をドラマタッチで描いていくことを今年から中期的に展開していきたい」と意欲をのぞかせる。

「サントリー天然水」は91年の誕生以来、成長を続け、16年に初めて年間販売数量が1億ケースを突破。
18年からは、国内飲料市場で年間販売数量1億ケースを超えるトップブランドの地位を堅持している。

20年販売数量は1億1千290万ケース。21年は前年比2%増の1億1千550万ケースを目指す。