昨年の3月頃から顕在化したコロナ禍のため、ビール類市場は大きな打撃を受けている。特に昨年3~4月は、業務用が大きく減退したこともあり狭義のビールが下落し、家飲み中心の新ジャンル(第3のビール)は順調に推移した。
昨年3月のビール類市場は約13%の減少。特に狭義のビール市場は27%減と打撃を受けた。これは業務用比率が高いビールがコロナ禍の広がりによる外出自粛などの影響を受けたためで、これがビール類市場全体の数字を引き下げた形だ。翌4月は緊急事態宣言もあり歓迎会や、月末からのゴールデンウイークに向けた需要が大きく減り業務用を中心にさらに悪化。ビール類全体で21%減、ビールは52%減だった。
今年はその反動もあり、3月のビール類市場は前年並みと下げ止まりを見せた。ビール市場は6%増、3月のアサヒ「スーパードライ」は1%減、キリン「一番搾り」2%減、サッポロ「黒ラベル」(単体)4%増だった(アサヒは金額、他社は数量)。
4月は反動が大きく現れ、ビール類市場は12%増。ビール市場は65%増で、「スーパードライ」59%増、「一番搾り」58%増、「黒ラベル」(単体)49%増だった。サントリーのビールカテゴリーも新商品「パーフェクトサントリービール」が牽引して約2.5倍だ。
反動だけでなく、税率改定も要因として挙げられる。
業務用は「昨年よりはマシ」(市場関係者)という声もあるが、巣ごもりをとらえた缶がカバーしている。
1~4月累計ではビール類計で4%減だが、19年比では14%ほど減少しており、「利幅が大きいビールが上昇傾向なのは歓迎だが、打撃は続いている」(メーカー)。
一方で新ジャンルは苦戦だ。3月は7%減、4月も12%減。税率改定以来、減少が続いており、「想定より改定の影響が長い」といった声も聞こえるが、昨年は生活不安などから廉価な新ジャンルが連続して伸びており、その反動減も重なったとみられる。
そういった動きの中でも糖質オフ・ゼロ系商品は伸びている。キリン「一番搾り 糖質ゼロ」は6月に400万箱(大瓶×20本/箱)突破見込み。アサヒ「スタイルフリー」は7か月連続で前年超え。サントリーの糖質オフ商品も4月単月で73%増。健康志向をコロナ禍が後押しした結果ともいわれ、その動向に注目が集まる。
今年の同時期は昨年の反動もあり、昨年と比べて増加したが、酒税率改定の影響も見られるなどして新ジャンルが苦戦だ。
昨年3月のビール類市場は約13%の減少。特に狭義のビール市場は27%減と打撃を受けた。これは業務用比率が高いビールがコロナ禍の広がりによる外出自粛などの影響を受けたためで、これがビール類市場全体の数字を引き下げた形だ。翌4月は緊急事態宣言もあり歓迎会や、月末からのゴールデンウイークに向けた需要が大きく減り業務用を中心にさらに悪化。ビール類全体で21%減、ビールは52%減だった。
今年はその反動もあり、3月のビール類市場は前年並みと下げ止まりを見せた。ビール市場は6%増、3月のアサヒ「スーパードライ」は1%減、キリン「一番搾り」2%減、サッポロ「黒ラベル」(単体)4%増だった(アサヒは金額、他社は数量)。
4月は反動が大きく現れ、ビール類市場は12%増。ビール市場は65%増で、「スーパードライ」59%増、「一番搾り」58%増、「黒ラベル」(単体)49%増だった。サントリーのビールカテゴリーも新商品「パーフェクトサントリービール」が牽引して約2.5倍だ。
反動だけでなく、税率改定も要因として挙げられる。
昨年10月にビールが減税、新ジャンルが増税され、それを機に大手メーカー各社がビールに注力したことなどでビールへの関心が惹起されたとみる関係者は多い。
業務用は「昨年よりはマシ」(市場関係者)という声もあるが、巣ごもりをとらえた缶がカバーしている。
1~4月累計ではビール類計で4%減だが、19年比では14%ほど減少しており、「利幅が大きいビールが上昇傾向なのは歓迎だが、打撃は続いている」(メーカー)。
一方で新ジャンルは苦戦だ。3月は7%減、4月も12%減。税率改定以来、減少が続いており、「想定より改定の影響が長い」といった声も聞こえるが、昨年は生活不安などから廉価な新ジャンルが連続して伸びており、その反動減も重なったとみられる。
そういった動きの中でも糖質オフ・ゼロ系商品は伸びている。キリン「一番搾り 糖質ゼロ」は6月に400万箱(大瓶×20本/箱)突破見込み。アサヒ「スタイルフリー」は7か月連続で前年超え。サントリーの糖質オフ商品も4月単月で73%増。健康志向をコロナ禍が後押しした結果ともいわれ、その動向に注目が集まる。
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