業務用酒卸なのに…異例の「酒なし」展示会 ノンアルやフード提案を軸に マルト水谷
ノンアルやフードメニューを中心に提案を行った(フードナビ2021)
業務用酒類食品卸のマルト水谷は6~7日、名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)で得意先向け商品展示会「フードナビ2021」を開催した。コロナ禍の影響で昨年は中止、今年も当初5月の予定を順延して執り行われたものだが、今回はさらに「酒なし」という異例の状況。
ノンアルコールやフードメニューの提案が軸となった。

今回は『飲食ニューノーマル』をテーマに、約125社が出展。ビール大手4社と大手酒類メーカー2社、マルト水谷のグループ企業1社を除いては、食品メーカーや機材関連などに限られた。ビール・酒類メーカーはアルコールの提供はなし。ノンアルコール飲料を使ったレシピや売り方提案を柱に据えた。

会場は、メーカー数を絞り込んで広い通路幅を確保。来場者は時差入場制にして混雑を避けた。展示会の模様や主要企画などは、今後インターネットで紹介していく。

マルト水谷のオリジナル企画は

①飲食ニューノーマル
②ソバー・ベバレジ
③プラント・ベースド
④飲食新時代

――など。

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ノンアルやフードメニューを中心に提案を行った(フードナビ2021) ①ではコロナ禍で外食を取り巻く環境が大きく変わった中、店内における感染防止対策や非接触型サービス、需要が大きく高まったテイクアウト・デリバリー向けレシピなどを紹介。②では「お酒を敢えて飲まない」ライフスタイルに応えるノンアル提案を行った。③では、大豆ミートをはじめとする植物性由来の新食材にスポットを当てた。


開会式で梶田知社長は、「残念なことにコロナ禍には勝てず、前3月期は一昨年度210億円あった売上げが、116億円まで落ち込んだ。損益については55年ぶりに赤字になったものの、経常損失は1億5千万円にとどめることができた。これもひとえに皆さま方のご協力、ご厚情の賜物と心より感謝申し上げる」とあいさつ。

続けて、「昨年3月以降のコロナ感染拡大を受け、今後2年間はこの厳しい環境の中での戦いを強いられると予測し、いち早く対策を打ってきた。その成果がどう出るかは未知数だが、マルト水谷もこの1年半、ただ漠然と過ごしてきたわけではないということをご理解いただければと思う」と語った。
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