
「『セブンプレミアム』のデリカ(パウチ惣菜)は、この上期はやや苦戦。昨年は供給が間に合わないほど伸びたが、供給に追われるなかで商品を進化させられなかったのが反省点だ」(10月28日の商品政策説明会で青山誠一取締役執行役員商品本部長)。
大手冷食メーカーに製造委託してきた同PBの冷食では、すでに今春からデリカウイングなどデイリーメーカー数社に委託先を拡大。中食だけだった従来とは製造品目を大きく変え、冷食、デザートの専用工場を作るためメーカーと協議中だという。来年2月の新工場稼働を皮切りに、23年にかけて3工場の立ち上げが決定している。
青山商品本部長(セブン-イレブン) パウチ惣菜についても、デイリー商品で培った技術やレシピ、手間ひまかけた製造工程を取り入れることで、味と品質を追求する構えだ。既存委託メーカーとの切磋琢磨も促す。
労働集約型産業の惣菜ベンダーだが、新工場では機械化による効率アップを図り、計画的な生産を実現する方針。
「デイリー工場で培ったさまざまな技術を落とし込む。すでに始まっている工場では、全国のグループ各社でも販売できる商品が用意できている。これを進化させるため、おにぎり、弁当、惣菜を全く作らないデイリー工場も準備中だ。供給面の限界にチャレンジしていきたい」(青山氏)。