
コーヒーを受託製造するのは、1918年(大正7年)に創業し103年の歴史を持つ松屋珈琲店(東京都港区)。
FM BIRD所属のラジオパーソナリティー・黒江美咲さんの“アイスコーヒー好き”が高じて、松屋珈琲店に白羽の矢が立った。
左から取材に応じたFM BIRDのシン ドーン制作部マネージャーと松屋珈琲店の畔柳一夫社長 取材に応じたFM BIRDのシン ドーン制作部マネージャーは「マネージメントのお仕事は人の人生を扱うのと同じ。黒江のやりたい気持ちに精一杯応えようとしたところ、黒江からコーヒーという発想があり、そこから新規事業へと発展していった」と振り返る。
黒江さんはコーヒーの中でもとりわけアイスコーヒーを愛飲し、かねてから考案していた「喫茶冷子(きっさ・れいこ)」ブランドのアイデアを具現化させていく。

これで黒江さんのやりたいことはひとまず実現したが「継続して好きなことを形にしていきたいと考えた」。
しかしその翌年はコロナ禍でリアル開業できず、デジタルコンテンツを制作・配信しグラスやステッカーのノベルティを付けて「喫茶冷子」を物販するアイデアに辿り着く。
「当社社長の長倉とのつながりで松屋珈琲店の畔柳社長に相談を持ちかけたところ前向きに応じて下さった。その頃は当社で販売のノウハウがなく、また通販の販売網も整っておらず、製造から販売までをお願いをして当社はデジタルコンテンツを用いた事前のPRに徹した」と振り返る。

「B-Round Blend」は、Round(丸み)のあるBitter(苦味)のブレンドで「マンデリンなどの深煎り豆に、モカやブラジルのやわらかい味わいの豆を合わせることで、冷やしても最初にアイスコーヒーらしい苦味がありながらも、あとから酸味が出てきて香りもしっかり残るということをお伝えした」と畔柳社長は述べる。
「B-Round Blend」が選定され、8月6日の発売日まで黒江さんのYouTubeチャネルやメールマガジンで告知したことが奏功して発売開始から1時間で初回分が完売した。

10月28日に所属タレントのグッズを取り扱う公式オンラインショップを立ち上げ12月9日に「FM BIRDオリジナル珈琲ドリップバッグ」を新発売する。
「ドリップバッグコーヒーは、黒江と、同じく所属タレントでコーヒー好きの坪達也の2人が監修した。タレントのクリスマスカードなどを付けてギフト需要に対応し、当社の営業活動にも活用していきたい」(シン マネージャー)と期待を寄せる。
ドリップバッグコーヒーの選定は、FM BIRDの創業を記念して11月3日に開催されたファン向けオンライン配信イベント「BIRDFESTA 2021 ON LIVE!」の1コーナーでリスナーが見守られながら行われた。
3つのオリジナルブレンドを用意し、チャットでファンと会話を交わしながら黒江さんと坪さんが1つに絞り込んでいった。

シン マネージャーも「喫茶店に常連さんがいるように、メディアにも常連さんがいる。