サントリー「金麦」に続いてビール化の方針を明らかにしたのは、キリンビール「本麒麟」。
原料の麦芽比率を引き上げることで、これまで新ジャンル、第三のビールなどと呼ばれてきた「発泡酒②」から「ビール」へと格上げ。今年下期の発売を計画する。
酒税一本化で価格メリットが薄れるエコノミー系は市場縮小が進む一方、原料コストの違いによる価格差は残ることから、今後も一定の規模で存続するとみられている。
新たな環境への対応が問われるなかで、昨年9月にサントリーがいち早くビール化の方針を発表。競合メーカーの出方が注目されていた。
累計販売40億本を突破した「本麒麟」は18年の発売から毎年リニューアルを行い、ビールらしい本格的なうまさを磨き続けてきた。ビール化でこのアイデンティティーをさらに追求するとともに、日常的に手に取りやすいブランドとしてのポジショニングを維持する考えだ。
15日の会見で堀口英樹社長 「本麒麟」のビール化は、常に視野に入れてきた選択肢の一つだったという。「税制大綱が16年に出され、本麒麟を18年に発売。開発は17年から行われていた。当時から今の状況が必ず来ることは分かっていたので、(ビール化も)選択肢として持ちながらブラッシュアップの努力を重ねてきた」。
キリンビールの堀口英樹社長が明かす(1月15日の事業方針発表会で)。
酒税法上の区分から「ビール」「新ジャンル」「発泡酒」と分かれてきたビール類市場。10月1日の酒税改正後は「プレミアム」「スタンダード」「エコノミー」という価格帯別の区分に「糖質ゼロ」など機能性の軸も加え、新たな環境のもとでの競争が始まる。
今回、エコノミー系の有力ブランドで相次ぎビール化の方針が明らかになったことにより、「クリアアサヒ」(アサヒビール)、「ゴールドスター」(サッポロビール)など、競合の対応にも改めて注目が集まりそうだ。

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