
そごう・西武のOMOストアは、21年9月に開業した「CHOOSEBASE SHIBUYA」に続いて2つ目。「SHIBUYA」では衣食住すべてのジャンルを取り扱っているが、今回は食に特化した。
その背景について、森岡勇希営業Ⅲ部食品OMO係長は「千葉は、国内有数の一次産業が盛んな県だが、自給率が低く消費が弱い。地産地消を拡大するポテンシャルがあると判断した」と説明する。
テーマに掲げた「『おいしい』でつながる」は、生産者の思いが消費者とつながる、購入することで地域とつながる、生産者が新たな販売先や事業とつながる、といった役割を表すもの。
八街市の「豆処 生形(まめどころ うぶかた)」は高品質な落花生を出品出店ブランドは、地域貢献のために移住してきた人やフードロス削減を目指した商品など、SDGsの観点も踏まえてピックアップし、すべて千葉店のスタッフが新規に交渉した。
商品横にはQRコードが印刷されたパネルが設置されており、読み取ると商品の開発背景などがわかる特設ページにつながって、消費者に共感を促す。
「Chiba」の売場面積は約45㎡で、1ブランド当たりの基本出店スペースは40cm四方。店頭とEC(https://choosebase.jp/collections/food-edit-chiba)の在庫が完全に同期している。

出店者側が支払うのは、スペースや販売員などを含めた月極のサービス利用料と、商品販売当たりの歩合手数料のみ。月額賃料や販売員の確保など、一般的なテナント契約で求められるハードルを極力低く設定した。
「SHIBUYA」では、開業時の54ブランドから3倍以上の180ブランドに増え、売上も約4倍に増加した。「Chiba」では今後、50ブランドまで増やす予定だという。契約期間は現在のところ3か月から最長6か月で、更新するかどうかは都度相談する。
オープン初日から4日間は生産者が店頭で試食会を行い、商品の魅力や開発背景を消費者に直接伝えた。