16日、日本代表はAFCアジアカップカタール2023グループステージ第2節イラク戦に向けての調整を行った。練習後にMF/FW南野拓実がメディア取材に応じた。


 この日、29歳の誕生日を迎えた南野。報道陣の取材対応中には、板倉滉と菅原由勢がバースデーケーキを持って登場し、祝福を受けた。

 1つ年を重ねた今の心境について、南野は「代表期間中に誕生日を迎えられるのは、個人的にすごく嬉しいことで、前の試合もしっかり勝って今日を迎えることができたんで、すごく嬉しく思います」とコメントした。

 また、5年前のAFCアジアカップUAE2019でも、現地のスタッフに誕生日を祝福されたことについては、「あんまり、ああいう歓迎っていうのは…。常に照れちゃうんで」と苦笑いを浮かべつつも、「嬉しいですね。ちょっと自分より上の選手が少なくなったから、それは寂しいなって思う部分もありますけど、下からすごく育っているんで、すごく嬉しいです」と照れ笑いを浮かべていた。


 1995年1月16日生まれの南野。プロキャリアの中ではまだまだ中堅ともいえる年齢だが、今の若手選手が多い日本代表では、もう年長者のグループに入る。

 本人も年齢を実感することが増えているようで、「ピッチに入ったときは、そんなに考えないですけど、食事しているときとか、こういうパッと見たら、上になってきているなっていうのはすごく感じます」と話す。

 2015年1月、20歳でセレッソ大阪からザルツブルク(オーストリア)へ移籍してから、今年で欧州での生活も10年目。時の移ろいを感じることは多い。

「20歳の時、29歳の選手はもうすごい上に感じました。
ベテランというか。それを考えると、ちょっと年取ったなと思います。俺が初めて代表に入ったときに、(本田圭佑長友佑都ら)そのぐらいの選手たちが中心選手でやっていたので」

 ただ、一選手としては、まだまだ『成長過程』にいる。年齢を重ねても、成長曲線が落ちるとは限らない。

「プレーは全然年を取っていると思っていなくて、常に進化を続けたいと思ってますし、今が一番いいと常に思えています。老いを感じるのは、ないですかね。
まだ20代なので」

 モナコ移籍1年目だった昨季はリーグ戦わずか1ゴールと苦しんだが、今季はここまでリーグ戦16試合で5得点4アシストと、復活を印象づけるパフォーマンスを示している。そして、日本代表でも元日のタイ戦でゴールを決め、アジアカップの初戦ベトナム戦で2ゴール1アシストの活躍。今大会は自身の活躍で優勝に導こうという気概だ。

「今シーズン始まって、前のシーズンで苦しい思いがあって、今シーズン、いいスタートを切ることができて、まだまだヨーロッパのトップレベルでやっていくためにもっと成長したいと思っています。このアジアカップも自分のキャリアでもすごく大事な大会なので、何か残して帰りたいと思っています」

 目指すは優勝、そして、その先のキャリアップだ。飛躍を期して挑む今大会。
南野の活躍から目が離せない。


【動画】大会期間中に祝福を受ける南野拓実 5年前と今年


■AFCアジアカップUAE2019



■AFCアジアカップカタール2023