ラウンド16で宿敵レアル・マドリードとの“マドリード・ダービー”を制し、続く準々決勝ではセビージャを下してベスト4へと進出したアトレティコ・マドリード。
試合は、序盤から激しいコンタクトが連続する白熱した展開に。そんななか、13分にホームのアスレティック・ビルバオがスコアを動かす。自陣右サイド深くでボールを奪い、素早く逆サイドに繋いでボールを前進させると、縦に突破したニコ・ウィリアムズがライン際から左足でクロスを供給。
27分には、アスレティック・ビルバオのダニエル・ビビアンが前線に大きく蹴り入れたボールを、オイアン・サンセトが収めてI・ウィリアムズが回収。ドリブルで運んでグランダーのクロスを送ると、逆サイドから走り込んだN・ウィリアムズがダイレクトでゴールを狙う。シュートはわずかに枠から外れたものの、ウィリアムズ兄弟が攻撃面での違いを見せつける。
勢いに乗るアスレティック・ビルバオは、42分にハーフライン手前で相手のクリアボールを拾ったサンセトが、右サイドを駆け上がるI・ウィリアムズにスルーパスを供給。ボールを受けたI・ウィリアムズがそのままボックス内で仕掛けてマイナスの折り返しを送ると、N・ウィリアムズが左足で押し込み、大きな追加点を獲得した。
観客に体調不良者が出たことで再開が遅れた後半も、立ち上がりからアスレティック・ビルバオがリズムを握る。50分に相手のコーナーキックの流れから、味方のクリアを回収したN・ウィリアムズが、持ち前のスピードを生かしてマーカーを引き離す。ハーフライン付近からペナルティエリア内に運んで横パスを送ると、フリーとなったサンセトがワンタッチでシュートを放つ。しかし、ボールはゴールの上へと大きく飛んでしまった。
さらに61分には、中盤で組織的なプレスをかけたアスレティック・ビルバオがボール奪取に成功。細かいパスで右サイドに展開すると、味方からの落としを受けたオスカル・デ・マルコスが対空時間の長いクロスを蹴り込む。
目立ったチャンスを作れないアトレティコ・マドリードは、70分に右サイドでボールを持ったマルコス・ジョレンテからパスを受けたロドリゴ・デ・パウルが、ワンタッチでゴール前にクロスを供給。相手選手のクリアから、セカンドボールを回収したサムエウ・リーノが右足を振り抜いたものの、低くコントロールされたシュートはGKフレン・アギレサバラに防がれた。75分にはメンフィス・デパイによる直接フリーキック、84分にもクロスからロドリゴ・リケルメと、強烈なシュートが連続でゴールマウスを捕らえるが、GKアギレサバラがビックセーブでアスレティック・ビルバオを救う。
その後も、果敢にゴールへと迫ったアトレティコ・マドリードだったが、最後まで得点は生まれず試合は終了。2戦合計4-0で勝利したアスレティック・ビルバオが、マジョルカの待つファイナルに駒を進めた。
【スコア】
アスレティック・ビルバオ 3-0(2戦合計:4-0) アトレティコ・マドリード
【得点者】
1-0 13分 イニャキ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ)
2-0 42分 ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ)
3-0 61分 ゴルカ・グルセタ(アスレティック・ビルバオ)