ブンデスリーガ2部第32節の2試合が3日に行われた。

 ドイツ北部の大都市を二分する“ハンブルガー・シュタットダービー”が開催。
6年ぶりの1部復帰に希望をつなぎたい4位ハンブルガーSV(HSV)と、勝てば14年ぶりの1部復帰が確定する首位ザンクト・パウリが激突した。

 お互いにチャンスを生かせずにスコアレスのまま試合終盤を迎えると、85分にコーナーキックの流れからロベルト・グラッツェルが押し込んでHSVが先制に成功する。アウクスブルクからHSVに期限付き移籍中のMF奥川雅也は86分からピッチに立つと、後半アディショナルタイム5分に相手の退場誘発とPKを獲得する大仕事。しかし、PKキッカーを務めたルドヴィト・ライスのシュートは相手GKにコースを読まれて止められた。それでも、1点を守り切ったHSVが勝利し、1部2部入れ替え戦に出場できる3位フィニッシュの可能性を保つとともに、宿敵が目の前で自動昇格を決めることを阻止した。

 自動昇格の可能性を残す3位デュッセルドルフは、ニュルンベルクとホームで対戦。
デュッセルドルフの日本代表MF田中碧とMFアペルカンプ真大はフル出場し、ニュルンベルクの日本代表MF奥抜侃志は途中出場した。デュッセルドルフはフィンチェント・フェルメイのドッペルパック(1試合2ゴール)で前半に2点を奪うと、56分に1点を返されたものの、72分に再びリードを広げ、3-1で勝利した。2位ホルシュタイン・キールとの暫定勝ち点差を「2」に縮めるとともに、4位HSVとの勝ち点差「4」を維持し、3位以上でのフィニッシュに王手をかけた。

 FW町野修斗が所属する2位キールは、5日にヴェーエン・ヴィースバーデンと敵地で対戦する。キールは勝てば首位に浮上する。

 そして、次節はキールとデュッセルドルフが直接対決。
ザンクト・パウリはホームでオスナブリュックと対戦し、勝てば自力での昇格が決まる。HSVは敵地でパーダーボルンと対戦する。

 ブンデスリーガ2部の暫定順位表と今後の対戦カードは以下の通り。

■ブンデスリーガ2部 上位暫定順位表
1位 ザンクト・パウリ(63/+23)
2位 ホルシュタイン・キール(61/+24)※1試合未消化
─────自動昇格圏─────
3位 デュッセルドルフ(59/+31)
────入れ替え戦出場圏────
4位 ハンブルガーSV(55/+18)

※()内は勝ち点/得失点差
※勝ち点で並んだ場合、(1)得失点差、(2)総得点、(3)当該チーム同士の対戦成績の順に最終順位を決定

■ブンデスリーガ2部 今後の主な対戦カード
【第32節】
▼5月5日(日)
ヴィースバーデン vs キール

【第33節】
▼5月10日(金)
パーダーボルン vs HSV

▼5月11日(土)
キール vs デュッセルドルフ

▼5月12日(日)
ザンクト・パウリ vs オスナブリュック

【最終節】
▼5月19日(日)
HSV vs ニュルンベルク
デュッセルドルフ vs マクデブルク
ハノーファー vs キール
ヴィースバーデン vs ザンクト・パウリ


【試合ハイライト動画】熱狂の一戦はHSVに軍配!  ハンブルガーSV 1-0 ザンクト・パウリ