ドルトムントは、チェルシーからのU-21イングランド代表FWジェイミー・バイノー・ギテンスに対するオファーを拒否したようだ。10日、イギリスメディア『スカイスポーツ』や同『BBC』などが伝えている。


 現在20歳のギテンスは、ロンドン生まれで幼い頃にはチェルシーやレディングのユースに在籍した経歴を持っており、9歳の時にレディングに留まることを選択し、14歳でマンチェスター・シティに加入した後、2020年9月にドルトムントに完全移籍となった。2022年4月にトップチームデビューを果たすと、ここまで公式戦106試合に出場。2024-25シーズンは公式戦48試合出場で12ゴール5アシストを記録する活躍を見せた。

 そんなギテンスは現行契約が2028年6月30日までとなっているものの、2月にニコ・コヴァチ監督が就任して以降はスタメンを外れる機会が増えたことで、チェルシーからの関心もあり、今夏の同クラブへの移籍を希望し、すでに2032年6月30日までとなる7年契約で個人合意に達していることも報じられている。

 このような状況から、クラブ間での交渉が続いていたものの、前所属のマンチェスター・シティに10パーセントの売却条項があることもあり、ドルトムントは3500万ユーロ(約58億円)という最初のオファーを拒否したことが明らかになっていた。

 それでも、再オファーの準備をしていることが明らかになっていたチェルシーは、5000万ユーロ(約83億円)のオファーを提示したが、6500万ユーロ(約108億円)を要求していると見られるドルトムントがこれを拒否したため、クラブW杯に向けて設立された特例の移籍期間内にギテンスを獲得することはできなかったようだ。

 ただ、チェルシーとしては今夏のギテンス獲得を諦めていない模様で、高額な移籍金を上乗せするつもりはないものの、6月16日から再開される移籍市場でドルトムントと再び交渉に臨むことが予想されている。

 なお、ギテンスとしてはすでに個人合意が至っているチェルシーへの移籍がクラブW杯前に実現しなかったことに苛立ちを隠せておらず、ドルトムントの練習場から車で猛スピードで立ち去る姿が目撃されていることも伝えられている。

 また、ギテンスはドルトムントのクラブW杯メンバーに選出されたため、6月16日以降にチェルシー移籍が決定したとしても、チェルシーの一員としてクラブW杯には出場できないことも決定しているが、果たして今夏の移籍市場中にクラブ間で合意に至ることはできるのだろうか。
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