クラブW杯・ラウンド16が28日に行われ、チェルシーはベンフィカと対戦。64分にリース・ジェームズの直接FKで先制すると、危なげなく試合を進めていたなか、終了5分前に雷が近づいてきたことによって試合が中断。約2時間後に再開されると、後半アディショナルタイムにPKから失点して試合は延長戦に突入した。
その後、92分から数的有利に立ったことも影響し、108分にクリストファー・エンクンクが勝ち越しゴールを挙げると、その後にはペドロ・ネトとキアナン・デューズバリー・ホールが追加点を決め、4-1で勝利して準々決勝進出を果たした。
試合後、「とても誇りに思う」と難しい状況ながら戦い抜いたチームに賛辞を送ったマレスカ監督だが、中断によって試合が変わってしまったことを嘆いた。
「私たちは何も許していなかった。勝つには十分なチャンスが作れていた。しかし、中断が入り、試合の流れは一変してしまった。個人的にこれはもうサッカーではない。すでに7、8、9試合も中断されている。正直言ってこれは冗談だよ。サッカーではない。
「全く新しい状況だが、理解に苦しむ。安全上の理由で試合を中断させなければならないのは理解できる。しかし、7、8試合も中断を余儀なくされることは、おそらくこの大会を開催するのに適した場所ではないということだ」
なお、この試合が今大会では悪天候により中断された6試合目となったが、このような状況が続いていることにマレスカ監督は選手たちの集中力を維持することができないことも強調した。
「誤解しないでほしい。これは素晴らしい大会だ。クラブワールドカップという最高な大会だ。ベスト8に残れたことを喜んでいるし、こういった大会で勝利できることを嬉しく思っている」
「ただ、6、7試合が中断されるという問題が起きている。決断をしている人たちには何か理由があるのだろう。なぜなら、試合を中断するということは普通ではないからだ。ワールドカップでは何試合が中断されるだろうか? おそらくゼロだろう。ヨーロッパでもゼロだろう。
「私は監督として話をしている。2時間も室内にいる時に、選手たちには試合の中にいるように引き留めようとするけど、選手たちは安全のために外で家族と話をしたり、何かを食べたり、遊んだり、笑ったりしている。どうやって2時間も室内にいて集中力を維持できるというのだろう? これは冗談だよ」
「だから、そのように言ったんだ。私たちは幸せで、ここにいることができて、大会に参加することができて嬉しく思っている。でも、これは普通なことではないんだ」
約2時間の中断を経て、わずかなウォーミングアップ時間ですぐに試合が再開された後、不運にも延長戦までもつれた一戦を制してベスト8入りを果たしたチェルシー。4日(日本時間5日10時キックオフ)に行われる準々決勝ではパルメイラス(ブラジル)と対戦する。
【ハイライト動画】ベンフィカvsチェルシー