2025明治安田J2リーグ第24節が3日に行われ、首位を走る水戸ホーリーホックは、前節終了時点で18位につけるロアッソ熊本と敵地で対戦した。

 約2週間のサマーブレイクを挟んで、J2の戦いが今週末より再開する。
同試合を除く9試合は2日付での開催となっており、2位につけるジェフユナイテッド千葉はいわきFCとのゲームをドローで終えた。試合前の時点で、水戸と千葉の勝ち点差は「6」。熊本戦を勝利すれば、その差を「9」にまで広げることができる。

 このような状況下で迎えたゲームは、前半の36分に均衡が破れる。水戸は敵陣中央でのボール奪取から、長尾優斗が浮き球のボールを供給すると、左サイドに流れた渡邉新太がボールをキープ。後方でサポートした齋藤俊輔がドリブルで中央へ切り込み、マイナスへ繋ぐと、走り込んできた長尾が左足でミドルシュートを狙う。この一撃はブロックされたものの、こぼれ球に反応した加藤千尋がタイミングを見て左足一閃。狙い澄ました一撃を突き刺し、水戸が1点をリードして前半を終える。

 後半に入ると、熊本が反撃をスタート。68分、左サイドを古長谷千博がドリブルで仕掛けたところから、細かくパスを繋いで右サイドへ広げると、追い越す動きを見せた大西遼太郎を豊田歩が見逃さず、縦パスからクロスボールが送られる。このボールをボックス内で神代慶人が収め、最後は古長谷が左足で強烈な一撃を叩き込む、熊本が試合を振り出しに戻した。

 1-1で終盤に突入したが、試合はこのままでは終わらない。
80分、熊本はペナルティエリア手前左寄りの位置でフリーキックを獲得すると、古長谷が右足で直接狙う。カーブのかかった一撃がクロスバーを叩くと、こぼれ球に詰めたのは岩下航。体を投げ出しながらヘディングシュートを沈め、土壇場で熊本が逆転に成功した。

 後半アディショナルタイムには、オフサイドと判定されながら右足でシュートを打った塩浜遼にこの日2枚目のイエローカードが提示され、退場処分を受けるアクシデントも発生したが、熊本は1点のリードを守り抜くことに成功。試合はこのまま2-1でタイムアップの笛が吹かれた。

 下位に沈む熊本にとっては、2試合ぶりの今季6勝目。順位もJ3自動降格圏の18位を脱し、17位に浮上した。一方で、水戸にとっては、4月5日に行われた第8節の千葉戦(●1-2)以来、16試合ぶりの黒星。順位は首位のままだが、2位の千葉との勝ち点差は「6」のままとなった。

 次節、熊本は9日にFC今治と、水戸はモンテディオ山形と、それぞれ敵地で対戦する。

【スコア】
ロアッソ熊本 2-1 水戸ホーリーホック

【得点者】
0-1 36分 加藤千尋(水戸ホーリーホック)
1-1 68分 古長谷千博(ロアッソ熊本)
2-1 80分 岩下航(ロアッソ熊本)


【ゴール動画】熊本の“10番”古長谷千博の同点弾



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