昨季のトッテナム・ホットスパーはプレミアリーグで17位と不本意な成績に終わったものの、ヨーロッパリーグでは優勝を果たし、今季はチャンピオンズリーグ(CL)に戻る権利を得た。
対するニューカッスルは、昨季のプレミアリーグを5位で終え、CL出場権を獲得。今夏の移籍市場では、ノッティンガム・フォレストからアンソニー・エランガを迎え入れたほか、試合前日の2日にはサウサンプトンからGKアーロン・ラムズデールもレンタル移籍で獲得。マラガから引き抜いたアントニオ・コルデロについては既にウェステルローへの“武者修行”に出ることが決まっており、現時点での純粋な新戦力は2名のみと、ここまでは“静かな夏”を過ごしている。しかし、現在はアレクサンデル・イサクのリヴァプール行きと、ライプツィヒからベンヤミン・シェシュコの獲得も噂されており、夏がこのまま終わる気配はない。
そんな両チームが、韓国の『ソウルワールドカップ競技場』でプレシーズンマッチを開催。トッテナム・ホットスパーのスターティングメンバーには、韓国代表の“エース”であり、今夏のトッテナム・ホットスパー退団を明言したソン・フンミンも名を連ねた。
試合は立ち上がりの4分に動く。敵陣へ飛び出したケヴィン・ダンソが、ジェイコブ・マーフィーに対して厳しい寄せを見せ、ボールを奪い取ると、セカンドボールは前を向いた状態のブレナン・ジョンソンの元へ。
だが、ニューカッスルもビハインドのまま前半を終えることは許さない。38分、マーフィーとのパス交換で前を向いたジョエリントンが前方へ預けると、敵陣中央で前を向いたアンソニー・ゴードンは左サイドへ広げる。オープンスペースから仕掛けたハーヴィー・バーンズは、カットインから右足でニアサイドを射抜き、ニューカッスルが試合を振り出しに戻して前半を終えた。
後半に入ると、1-1のまま時計の針が進み、65分には“その時”が訪れる。ベンチスタートだったモハメド・クドゥスが準備を完了し、交代ボードに記された数字は「7」。ソン・フンミンが交代することがわかると、スタジアムに詰めかけた大観衆からは割れんばかりの拍手が贈られた。同時に、ピッチの上ではトッテナム・ホットスパーのイレブンから祝福の言葉をかけられると、ニューカッスルのイレブンも詰めかけ、最後は両イレブンによる“花道”を通って、スパーズのレジェンドが涙を浮かべながらピッチを後にした。
結局、これ以上の得点が生まれることはなく、試合は1-1でタイムアップ。両チームにとってのアジアツアーの最終戦は、ドローの結果で終わった。
この後、トッテナム・ホットスパーは7日、『アリアンツ・アレーナ』でバイエルンとのプレシーズンマッチが予定されている。
【スコア】
トッテナム・ホットスパー 1-1 ニューカッスル
【スコア】
1-0 4分 ブレナン・ジョンソン(トッテナム・ホットスパー)
1-1 38分 ハーヴィー・バーンズ(ニューカッスル)
【動画】両チームのゴールとソン・フンミンに対するセレブレーション