バルセロナがスペイン代表MFマルク・カサドの売却を検討しているようだ。3日、スペイン紙『アス』が伝えている。


 昨シーズンに国内3冠を達成したバルセロナは今夏の移籍市場で戦力拡充へ動き、新守護神候補としてエスパニョールからスペイン人GKジョアン・ガルシアを補強。また、スペイン代表FWラミン・ヤマルとブラジル代表FWハフィーニャの負担を軽減するべくウイング(WG)の補強にも乗り出し、イングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードをマンチェスター・ユナイテッドから買い取りオプション付きレンタルで獲得した。

 しかし、資金難に陥るバルセロナではサラリーキャップの超過によって選手を登録できない事態がこれまで度々発生しており、昨シーズン開幕直後にはスペイン人FWパウ・ビクトル(現:ブラガ)と同国代表MFダニ・オルモがプレーできず。デンマーク代表DFアンドレアス・クリステンセンの長期離脱による特例措置やスポーツ高等裁判所(CSD)の暫定措置によって2選手は登録が可能となったが、再びこのような事態が発生する可能性も否定できない状況だ。

 こうした現状を受け、バルセロナは既存戦力の売却によってサラリーキャップに余裕を持たせようと考えており、カサドも放出候補の一人に数えられているという。ラ・マシア出身の21歳は昨シーズンの公式戦36試合に出場し、昨年11月にはスペイン代表デビューを飾るなど大ブレイクを遂げたが、今シーズンは出番の減少が予想されている。定位置を争うオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングの新契約締結が濃厚となっており、スペイン人MFマルク・ベルナルの復帰も間近に。現状の序列では、カサドはF・デ・ヨングとベルナルに次ぐ3番手になる可能性が高く、今夏の売却も検討されているようだ。

 なお、デコSD(スポーツディレクター)はカサドの評価額を3000万ユーロ(約51億円)程度と見積もっている模様。完全移籍に加えて、買い取りオプション付きレンタルという形のオファーに耳を傾ける可能性もあるようだ。
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