横浜F・マリノスは5日、カーディフ・シティからDF角田涼太朗が完全移籍加入することを発表した。背番号は「22」に決まっている。


 カーディフ・シティへの移籍が発表された2024年1月以来、時間にしておよそ1年半ぶりの古巣復帰が決まった角田は、横浜FMを通して次のようにコメントを発表している。

「マリノスファミリーの皆さま、お久しぶりです。このたび、完全移籍にて加入することになりました。お互いにとってベストなタイミング、状況での再会ではないかもしれません。ただいま!と胸を張って言うこともできません。まだまだ追い求めたかったキャリア、海外で飛躍する姿を皆さんに届けること、本当にたくさんのことを考えました」

「ただ、今この状況でこの瞬間を横浜F・マリノスのために捧げたいと思い、強い覚悟を持って帰ってきました。F・マリノスがF・マリノスであるために、いるべき場所にいるために、すべてを懸けて闘います。よろしくお願いします」

 角田は1999年6月27日生まれの現在26歳。前橋育英高校を経て筑波大学へ進むと、3年生となった2020年10月、2022シーズンからの横浜FM加入内定が発表された。同シーズンのJFA・Jリーグ特別指定選手に認定され、同年10月の大分トリニータ戦でプロデビュー。翌シーズン途中の2021年7月には、当初の予定より前倒しで横浜FMとプロ契約を締結した。

 2022シーズンは主力の一角として18試合に出場。
本職のセンターバックや左サイドバックだけでなく、左利きながら右サイドバックも経験するなど最終ラインの全ポジションを器用にこなし、横浜FMの3シーズンぶり5度目の優勝に貢献した。2023シーズンは開幕直後から不動の立ち位置を確立し、最終的にはケガの影響で辞退したものの、同年3月には日本代表にも初招集。同シーズンはJ1リーグでは通算16試合に出場した。

 横浜FMでは特別指定選手時代も含めると約3年半プレーし、J1リーグ通算で36試合出場、JリーグYBCルヴァンカップ通算で5試合出場、天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会通算で2試合出場、AFCチャンピオンズリーグ(ACL/現在のAFCチャンピオンズリーグエリート)通算で8試合出場1得点を記録していた。

 2024年1月には、当時チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に身を置いていたカーディフ・シティへ完全移籍。2023-24シーズンはコルトレイクへ期限付き移籍し、センターバックの主軸としてクラブの残留に貢献していた。その一方で、シーズン終盤にはハムストリングの肉離れに見舞われ、戦線を離脱。カーディフ・シティ復帰後も、自身のSNSを通してハムストリングおよびひざの手術を受けたことを報告しており、長期離脱が続いた。2024年11月にはU-21チームの一員としてピッチに戻ると、今年1月には再度コルトレイクへ期限付き移籍。ベルギーの地では公式戦12試合のピッチに立ったものの、クラブは2部降格が決まっていた。

 なお、横浜FMは今年7月、FW谷村海那、MFユーリ・アラウージョ、FWディーン・デイビッドと3名の即戦力を補強。2025明治安田J1リーグ第24節終了時点では降格圏内の18位に沈んでいるが、現在は今季2度目の連勝を飾るなど、上昇の気配を漂わせている。
今夏4人目の新戦力として迎え入れられた角田は、最終ラインの立て直しと、攻撃の起点として、横浜FMの残留に向けた“ラストピース”としての活躍が期待される。


【動画】角田が横浜FM復帰の理由を語る


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