マルセイユを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督が、フランス代表MFアドリアン・ラビオと、イングランド人FWジョナサン・ロウを移籍リストに加えたことに言及した。22日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。


 マルセイユは15日にリーグ・アン第1節のレンヌ戦を迎えた。31分に相手が退場者を出して数的有利を得たものの、後半アディショナルタイムに決勝点を決められ、0-1で黒星スタートとなった。

 この試合後のロッカールームで問題が発生し、この試合にフル出場したラビオと63分までプレーしたロウの間で激しい口論が繰り広げられたという。これを受け、マルセイユは「容認できない行動」があったとして両選手を移籍リストに加える処分を下したことを明らかにしている。

 この事態に何が起きたかには注目が集まっているなか、デ・ゼルビ監督は「皆さんに質問する。職場で2人、従業員2人だったり、労働者2人だったり、弁護士2人だったりが喧嘩をしたら、どうなるだろう?」と語りながら、当時の状況を説明した。

「まるでバーでの喧嘩のようだった。スポーツディレクターや監督の前で、チームメイトは1人倒れていた(ダリル・バコラが緊急の医療措置を受けていた)。確かに乱闘中に歯は折れなかったけど、サッカー人生で見たことのないような乱闘だった」

「キャリアで初めて何を言って何をすればいいのか分からなかった。このようなことは見たことがない。私はストリート出身で乱闘には慣れているけど、このようなことは初めてだ。クラブのボディーガードが2人を引き離そうとしていた。
通常、彼らは私たちを他人から守るためにいるのであって、私たち自身から守る役割を担っているわけではない」

 なお、この処分を受け、ラビオの母親は同選手を移籍リストに加えたことが「裏切り」と主張したり、私生活での問題行動のあったイングランド人FWメイソン・グリーンウッドにはチャンスを与えたことなどを引き合いに出しながら、不満を爆発させていることも話題となっているが、デ・ゼルビ監督はこれを次のように反論した。

「母親は2つのことを忘れている。私は彼をキャプテンにすることを決めた。そして、1年間で彼女の息子には自分の息子よりも多くの注意と愛情を注いでいた。ラビオの母親がグリーンウッドに2度目のチャンスを与えたと言うのはおかしい。他人のことを言うのはフェアではない。私たちは職場での争いの話をしているんだ」
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