現在21歳のエンシソは母国のクラブ・リベルタでキャリアをスタートさせ、2022年夏にブライトンへ移籍金950万ポンド(約19億円)で加入した。2023-24シーズンからは背番号「10」を背負ったが、ケガに悩まされる1年間となり、昨夏にファビアン・ヒュルツェラー監督が就任した後は序列が低下。今年1月にイプスウィッチにレンタル移籍し、リーグ戦13試合出場で2ゴール3アシストを記録した。
レンタル移籍期間の満了に伴い、今夏にブライトンに復帰したエンシソはひざのケガで離脱中であるものの、ヒュルツェラー監督の構想には含まれていない模様で、現行契約が2026年6月30日までと残り1年となっている状況から去就には注目が集まっている。
そんななか、エンシソはチェルシーのオーナーでもあるコンソーシアム『BlueCo』が保有するストラスブール(フランス1部)に1380万ポンド(約27億円)の移籍金で完全移籍することに迫り、契約には売却条項も付随していることが報道。1年の延長オプションが付随する2031年6月30日までの6年契約を締結するほか、2025-26シーズンをリーグ・アンでプレーした後、活躍次第では来夏にもチェルシーに加入する可能性があることが報じられていた。
しかし、今夏初めに実施したのを含めて、左ひざに3回の手術を受けているエンシソは、複数回にわたってメディカルチェックが行われた結果、ひざのケガへの懸念から移籍交渉が破談したという。
なお、パラグアイ人ジャーナリストのウィルソン・ゴンザレス・ブロンセ氏はパラグアイメディア『Radio Nanduti』でエンシソの動向について言及。「今確認を取り、100%事実だ。残念ながら、フリオ・エンシソのBlueCoオーナーへの移籍は破談となった」と明かしながら、その経緯について次のように説明した。
「彼らは、彼をストラスブールに連れて行った後、1年後にはチェルシーでプレーする可能性もあった。だが、残念ながら、フリオ・エンシソはメディカルチェックに合格することができなかった。
「通常であれば決まった手順で行われることだが、今回はフリオ・エンシソが3回も同じひざに手術を受けていたため、追加の検査が必要となり、それも不合格となった。残念ながら、これは今朝行われたものだ」
「現時点でフリオ・エンシソの契約が100%成立しないことを保証する。パラグアイサッカーの至宝であるこのパラグアイ人選手は、来年6月まで契約を結んでいるブライトンに留まることになった。改めて断言するけど、(ストラスブールに)移籍した後、チェルシーでプレーするという可能性は消滅した」