ベティスは、4日に行われたブルガリア戦でMFヘスス・ロドリゲスがスペイン代表デビューを飾ったのに際して、コモから一部ボーナスを受け取るようだ。5日、スペイン紙『アス』が報じている。


 ヴェルディブランコでの未来を嘱望されていた“ホアキンの後継者”は、別々の道を歩んでいたとしても、「人生において最も大切なクラブ」に恩恵を与え続ける。4日のFIFAワールドカップ26欧州予選・グループEの第1節で、ブルガリア代表と対戦したスペイン代表は、FWミケル・オヤルサバルらのゴールで3-0と勝利したなか、79分には“とある19歳”がフル代表デビューを飾った。ヘスス・ロドリゲス。1年前、ベティスに彗星の如く現れたカンテラーノはトップチームで10カ月を過ごした後、今夏に約38億円を置き土産に、コモに“電撃移籍”したのだ。あまりにも早すぎる別れは、スペイン国内でも驚きをもって受け止められた。

 あれから約2カ月が経ち、自身を請うたセスク・ファブレガス監督が率いるコモで、セリエA開幕2試合連続スタメンとしてプレーするなど主力の座を掴みつつあるなか、ヘスス・ロドリゲスは、べティスにささやかなプレゼントを贈ることになった。スペイン紙『アス』によると、両クラブは、同選手の移籍交渉時において、スペイン代表でデビューした暁には、50万ユーロ(約8700万円)のボーナスが発生することを契約に盛り込んでいたという。そのため、ブルガリア戦でのプレーは、ベティスに移籍金2250万ユーロ(約38億円)に付帯した、最大600万ユーロ(約10億円)のボーナスの一部を早くも与えるものとなった。なお、これは、公式戦でデビューした場合に限られていたようで、親善試合では発生したなかったことを併せて伝えている。

 そんなヘスス・ロドリゲスは、ブルガリア戦後に「信じられない、まだ実感が湧かないよ。とても嬉しい。2カ月前はU-21だったのに、今はA代表でプレーしたなんて本当に信じられない気持ち」とした上で、「簡単な夏ではなかった。
でも、この招集で大きく変わることになったんだ」と「人生において最も大切なクラブ」としたベティスを離れる決断が、いかに難しかったかを語った。

 今回のボーナスは、全体の10分の1程度。この先の活躍次第では、ヘスス・ロドリゲスはさらに多くの恩恵をベティスにもたらすことになる。
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