UEFA(欧州サッカー連盟)の執行委員会は11日、アルバニアの首都ティラナで会合を開き、いくつかの決定事項を明かした。

 最も大きな決定事項は、今シーズン(2025-26シーズン)にUEFAが主催する男子クラブ大会における規則の改正を承認したこと。
昨シーズンより、チャンピオンズリーグ(CL)をはじめとするUEFA主催大会では、従来のグループステージ制ではなくリーグフェーズ制が導入されているが、今年12月に予定されているリーグフェーズ第6節までの期間内に、選手に長期の負傷や病気等のアクシデントが発生した場合、各チームは最大1人のフィールドプレーヤーを一時的に入れ替えることが可能となる。この決定は、不当な理由(※ケガや病気など)で試合メンバーを縮小せざるを得なくなった場合や、選手への過負荷を考慮したものだと伝えられた。

 2026-27シーズンの男女CL、そしてUEFAスーパーカップ2026の開催地も発表。2026-27シーズンの男子CL決勝は、アトレティコ・マドリードの本拠地である『エスタディオ・メトロポリターノ』に決まった。女子CLは、ポーランドの『ワルシャワ国立競技場』に決定。UEFAスーパーカップ2026の開催地はオーストリアのザルツブルクに決まったが、スタジアムは公表されていない。ザルツブルクが本拠地とする『シュタディオン・ザルツブルク』で開催される可能性が高いと見られる。

 同時に、UEFAが主催するフットサル大会の開催都市も決定。2025-26シーズンのUEFAフットサルチャンピオンズリーグ決勝はイタリアのペーザロ、UEFAフットサルU-19欧州選手権2027はカザフスタンのアスタナ、UEFA女子フットサル欧州選手権2027はクロアチアのオシエクで、それぞれ行われる。

 また、UEFAの管轄区域外で行われる国内リーグ戦に関する議論も行われた。今シーズン、ラ・リーガでは第17節の『ビジャレアルvsバルセロナ』が、アメリカ合衆国のマイアミで開催されることが発表された。加えてセリエAでは、来年2月にミラノとコルティーナ・ダンペッツォにおいて冬季オリンピックが開催される関係により、ミランの本拠地『サン・シーロ』が使えない時期があり、第24節の『ミランvsコモ』をオーストラリアのパースで開催する計画が進んでいる。


 UEFAはRFEF(スペインサッカー連盟)とFIGC(イタリアサッカー連盟)から、自国以外かつUEFAの管轄区域外で国内リーグ戦をそれぞれ1試合開催することに関する要請を受けており、承認のための議論を実施。執行委員会は、このような世界規模での国内リーグ戦開催が、重要かつ拡大しつつある問題であると認識つつも、最終決定を下す前にすべての利害関係者の意見を確実に聞きたいという希望を表明。解決すべき問題を多く残していることから、現時点で何かの決定がなされたわけではなく、引き続き議論のテーブルに乗せられることとなる。

 次回のUEFA執行委員会は12月3日、スイスのニヨンにあるヨーロピアンサッカーハウスで開催される予定だ。
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